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2011年7月

2011年7月31日 (日)

寺島実郎氏も佐藤優氏も原発文化人だった

 寺島実郎氏が原発支持派であることは、「世界から取り残される日本の原発維持姿勢mlでも取り上げて疑問を呈した。寺島氏の発言は、私が批判する武田邦彦氏とたいして変わらない。

 と思っていたら、「世に倦む日日」さんのこんなツイッターの発言があり、思わずリツイートした。

http://twitter.com/#!/yoniumuhibi/status/97468982390562816
寺島実郎、原子力村のセミナーの講演や電力会社の雑誌への投稿で、相当に小銭を稼いでいます。ネットで検索すると情報が出てきます。エネ庁の原子力部会委員だし、原子力立国計画の策定者だから当然と言えば当然ですが。いわゆる原発文化人の中でもA級戦犯クラスですよ。#genpatsu #tbs

http://twitter.com/#!/yoniumuhibi/status/97473321947500544
エネ庁の総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会の委員名簿。http://t.co/U5KjMRN 寺島実郎はこの部会委員に小泉政権下の2005年に就任。部会は2006年に「原子力立国計画」を策定し発表している。
http://t.co/EJsW0Z3 #genpatsu

http://twitter.com/#!/yoniumuhibi/status/97475043302453248
エネ庁の原子力部会の委員に就任した事実を、寺島実郎が誇らしげにプロフィール情報としているページがここ。http://t.co/aA2apib これを見ると、彼が売り出して、出世を遂げる踏み台がこの部会委員職で、原子力の専門家としてステップアップしたことが瞭然。#genpatsu

 寺島氏がマスメディアで原発を肯定する発言をしている背景には、こういうことがあったのだ。そして、以下の記事によると佐藤優氏も原発おじさんとのこと。

原発文化人50人斬り 佐高信新刊 毎日新聞社より(一撃必殺仕事人:佐高信先生追っかけブログ)

 佐高信さん、寺島実郎さんも佐藤優さんも原発文化人には入れていない。さらに、佐高さんは寺島さんと原発について対談をしているんですね!?

以下は週刊文春での対談

【震災】札束で頬を叩いて原発を始めた自民党、原発を推進した民主党(語られる言葉の河へ)

【震災】世論を買い占める東電、恥ずかしい広告を出す政府~佐高信と寺島実郎の対談~(語られる言葉の河へ)

そして以下は週刊現代での対談 お笑い佐高信、寺島実郎が原発の中間派?(ヘナチョコ革命)

 佐高さん、あれだけ原発文化人を一刀両断にしているのに、寺島実郎さんとこんな対談をするというのもねえ。親しい間柄なのかもしれないが、あまりにも公平性を欠くのでは・・・。

サホロスキー場拡張問題のその後

 サホロスキー場の拡張計画のことについては、昨年何回か取り上げた。

サホロスキー場の不可解な拡張計画 
サホロスキー場問題の詳細 
相変わらずの黒塗り公文書 
呆れた森林環境リアライズというコンサルタント会社 

 加森観光が、佐幌岳の北斜面にまでスキー場を拡張する予定なのだが、そこの森林はナキウサギやクマゲラなどの生息地になっている。ところが、環境調査を請け負った森林環境リアライズは、ナキウサギの生息地があることを知りながら報告書に書かなかったことが自然保護団体の追及で明らかになった。そこで、自然保護団体は加森観光に再調査を申し入れ、土地の所有者である北海道森林管理局や森林管理署にも申入れを行ってきた。

 ところが、加森観光は自然保護団体と話し合おうともせず、今年の3月に北海道に特定開発行為の申請をしていたのだ。頓挫しているとばかり思っていたら、そんなことはなかったのだ。しかし、経営がどんどん悪化しスキー客も減少の一途をたどるような状況のなかで、どうして加森観光はそんなに拡張にお金をかけようとするのか、不思議としかいいようがない。

 そこで、自然保護団体のメンバーが7月19日に札幌の加森観光本社を訪問したのだが、この会社、自然保護団体と取り合おうともしない。もちろん事前にアポの電話をしたのだが、「折り返し電話する」といいながら電話がこなかった。仕方なくファックスで日時を通知して訪問したのだが、受付の社員はファックスを知らないという始末。結局、総務課長に書面を渡すだけに留まった。自然保護団体を徹底的に無視するつもりなのだろうか。

サホロスキー場造成で加森観光に抗議と申し入れ 

 19日には加森観光のほかに、北海道環境推進課と北海道森林管理局も訪問して話をしてきた。

 このスキー場拡張問題に関する北海道環境推進課の対応も実にお粗末なのだ。北海道は7月12日に「北海道特定開発行為審査会」を開催し、そこで「許可を認める」という結果を出してしまったのだが、この審議会メンバーには動物の専門家が一人もおらず、中村太士氏以外は工学系の方ばかりだ。このメンバーからして問題だろう。

 さらに、北海道は、加森観光に対して自然保護上の問題について聞き取りをしていないばかりか、北海道特定開発行為審査会に動植物への影響などに関する資料を提出していなかったことも分かった。許認可に関わる北海道も相当お粗末で無責任だ。詳しくは以下参照。

佐幌岳スキー場造成で知事に要望書を提出 
北海道森林管理局にサホロスキー場造成で再要望 

 その後、28日には十勝自然保護協会などのメンバーが十勝西部森林管理署東大雪支署長を訪問して要望書を手渡し、問題点について説明をしてきた。支署長の話によると、加森観光からはまだ申請書は出されていないとのこと。申請が出されれば、林野庁の通達に基づいて適正であれば許可することになるという。我々は加森観光を指導してほしいと求めたところ、「通達にないことをやれとは言えない」と、消極的だ。

 北海道も林野庁も、環境保全、生物多様性保全について真剣に考えているとは到底思えない。今後、加森観光からの申請に対し、森林管理局や北海道がどのような姿勢をとるのか、注視していきたいと思う。

 このブログでも何回か取り上げたことのある中村太士さん、「北海道特定開発行為審査会」のメンバーだったとは知らなかった。やはり、行政と仲良くしたいタイプの方のようだ。

2011年7月29日 (金)

浸水公園になった親水公園

 今日は用事があって帯広に出かけたのだが、そのついでに久しぶりに札内川と帯広川の合流点につくられた親水公園に行ってみた。

P10209051

 札内川と帯広川の合流点に、かつて「親水公園」なるものが造成された。遊水池、カヌー乗り場、東屋、駐車場などの施設だ。以下がその看板。この図の下方に札内川が左から右に流れている。

P10209122

 ところが、この「親水公園」、造成後まもなくして水位が上昇し、水浸しになってしまった。その原因は、もともと十勝川に注いでいた帯広川を、「治水」目的に河川管理者が強引に支流の札内川に合流させてしまったからだ。

 札内川は流れが速く、大量の礫を運ぶ川だ。そこに流れの緩やかな帯広川を合流させたため、札内川が運ぶ礫によって帯広川が河口閉塞を起こし、親水公園の水位が上がってしまったのだ。自然の摂理に反するようなことをするのだから当然なのだが、河川管理者はこんな事態も予測できなかったらしい。その後、河口にたまった砂利を何度か掘削したようだが、当然のことながらすぐに閉塞してしまう。

 河川管理者は仕方なく、水路を掘削して帯広川の河口を下流に移動させた。しかし、親水公園の池の水位は下がらず、すっかり水没してしまったというわけだ。だから、東屋も水につかったまま。親水公園ならぬ浸水公園になってしまった。

P10209093

 カヌー乗り場の階段もかなり水没し、藻が茂っている。池に近づいたら、草陰からカルガモの親子が出てきた。茂った藻を食べていたようだ。東屋の屋根にはアオサギがくつろいでいる。人間のための親水公園が、野鳥たちの公園になっていた。

 河川管理者は自然を思うままに改変できると思っているのかもしれないが、こんな姿勢こそ人間の驕りだろう。

 やたらと人工的な施設をつくればいいというものではない。こういうお仕着せの施設は、たいてい使われずに老朽化していくのだ。河川敷といえば運動施設や公園をつくり、芝生を植えて管理したがる。しかし、子どもたちにとって本当に楽しい遊びの場は、自然そのものの中にあるはずだ。今の大人たちはそういうことを忘れてしまい、きれいに整備された施設を押し付けたがる。

 この浸水公園のことについては、「ショートカットの愚行」という記事でも触れている。

2011年7月27日 (水)

ホールボディーカウンターより核種の調査をすべき

 クリス・バスビー氏の来日公演の内容が木下黄太氏のブログに掲載されていることは、twitterでつぶやいた。以下が木下氏の記事。

首都圏でもプルトニウム・ストロンチウムの大気収集検査を主張するECRRクリス・バズビー博士

 これに関連して、カレイドスコープさんがさらに掘り下げた記事を書いている。長い記事だが、是非読んでいただきたい。

ECRR議長・バズビー博士が内部被曝について重大な警告 

 ここから分かることを簡潔にまとめると以下のようなことになる。

・会津若松市でテルルと思われる核種が計測されており、現在でも再臨界が続いている可能性がある。

・骨に溜まってほとんど体外に排出されないストロンチウムがどれくらい出ているかを計測することが重要。

・ホールボディーカウンターはセシウムしか感知できないので、他の危険な核種による被ばくを知るためには役立たない。ホールボディーカウンターに莫大なお金をかけるより、食品や大気中の放射能の測定にお金をかけるべき。

 先日から福島県の方たちのホールボディーカウンターの検査が始まったようだが、これはどれだけ有意義なのか疑問が残る。

 クリス・バズビー氏が来日したというのに、日本の大手メディアはこのことをほとんど伝えなかった。以下の記事によると、バズビー氏は「毎時1マイクロシーベルトでも避難すべきではないか」と主張したという。さらに、「こういうことはかなり前から分かっているので、『そこに住み続いて大丈夫だ』と言う日本政府は犯罪的なくらい無責任ではないか」と、日本政府を批判したそうだ。

「犯罪的なくらい無責任」欧州放射線リスク委員会のバズビー博士が政府を批判(ニコニコニュース)

 バズビー氏の話は、政府や東電、そして原発を維持したい人たちにとってよほど都合が悪いのだろう。

 ところで今日の北海道新聞に、経済産業省資源エネルギー庁が2008年度から報道機関の原発関連の記事を監視する事業を行っていたこと、そして本年度はツイッターやブログを監視するための補正予算を計上している、というニュースが掲載されていた。インターネット上では少し前から流れていたことだ。

 その記事によると、08年度から10年度は「原子力施設立地推進調整事業(即応型情報提供事業)」との名目で電力会社幹部が理事などを務める団体が計約4千万円で受注してきたという。

 受注団体の一つである日本科学技術振興財団は東電の勝俣恒久会長が理事、エネルギー総合工学研究所は白戸良一東電元副社長が理事長で、経産省や原子力安全・保安院出身者が役員を務めているそうだ。

 国民の税金を使って国と東電による情報統制が続けられていたといっても過言ではない。マスコミが政府の発する情報をそのまま垂れ流す構造もこうした背景があるからなのだろう。それにしても、マスコミはどうしようもなく無責任でだらしがない。

2011年7月26日 (火)

共同出版・自費出版のトラブルと私のスタンス

 最近、幻冬舎ルネッサンスに関する記事をいくつか書いたが、誤解されている方がいるようなので指摘しておきたい。  

自費出版社を標榜する幻冬舎ルネッサンスが商業出版をしていた」という記事は、自費出版を標榜する幻冬舎ルネッサンスが密かに商業出版をしていたことについて事実を指摘し、出版社のモラルを批判したものだ。

 幻冬舎ルネッサンスのホームページには、あちこちに自費出版専門の会社であると理解できる文章が掲載されている。とりわけ、「出版Q&A」というページでは以下のように書かれている。

Q 11. 個人出版(自費出版)ではなく、商業出版として出版することはできますか?
A 弊社では個人出版(自費出版)のみとなります。ご了承ください。

 この回答を読んだら「自費出版しか扱っていない会社」と判断するのが当然だろう。商業出版もやっているのなら、この書き方は事実と異なる。たとえば「持ち込み原稿の場合は自費出版のみですが、当社の企画として商業出版を提案することもあります」とか、「自費出版がメインですが、商業出版を提案することもあります」などと書くべきだ。こうしたことからも「自費出版社を標榜する」と書いたのだ。自費出版社を標榜していながら、密かに商業出版をやっていたなら、言っていることとやっていることが違うということになる。これはモラルの問題だ。

 しかも、ベストセラーを出されているような話題になっている方に商業出版を企画提案し、その本をホームページのトップページで宣伝していたなら、広告塔として利用しているに等しいだろう。会社の倫理が問われる問題だ。私がこの記事で問題にしているのはこのようなことであり、幻冬舎ルネッサンスという出版社が「商業出版ができるか否か」とか「登記や約款にどう書いてあるか」、「法的に問題があるか」ということではない。

 ところが「自費出版社を標榜する」ということを「商業出版はできない」と混同し、「登記などの調査もせず、いい加減なことを書いている」と考えている人がいるようだ。私は「商業出版はできない」などとは一言も書いていない。くれぐれも誤解のないよう、お願いしたい。

 なお、幻冬舎ルネッサンスの方に言っておきたいが、私の書いた記事について異論・反論があるのであれば、名前や立場を明記したうえでコメントしていただきたい。メールの場合は公開することを付言しておく。

 私はこれまで共同出版や自費出版についてインターネット新聞JanJanやこのブログで多数の記事を書いてきた。

JANJANの記事(リンク切れを修正)

 それらは私の知り得た事実に基づいて、私の意見を書いたものだ。違法性を証明するのが困難な出版形態であるがゆえ、著者が裁判を起こしても勝訴が難しいという側面がある。会社のモラルが問われる部分が多いのだ。例えば、販売について過度の期待を抱かせるセールストークをしているとか、契約時の説明不足とか。著者の負担金の算出根拠についても曖昧だ。だからこそ、著者の方に注意喚起を促してきた。それと同時に、悪質な商法を行っている出版社には、軌道修正をしてほしいと願って書いてきた。

 私は文芸社を擁護する気持ちはさらさらないが、しかしトラブル対応に関していうなら、以前よりは改善されていると感じている。それに比し、幻冬舎ルネッサンスは問題が多いようだ。著者に納得のいく説明をしていれば、大きなトラブルに発展することはあまりない。後ろめたいことをやっていなければ、著者に誠実な対応ができるはずだ。幻冬舎ルネッサンスに関しては、その点をきっちりと考えていただきたいと思う。

 私は基本的に被害者意識を持っている著者の立場であるが、かといって悪質出版社は潰れてもいいとはまったく思っていない。万一、自費出版社が倒産するようなことになれば、「本も出なければお金も戻らない著者」「本は出たが、本の販売がストップし在庫も入手できなくなってしまう著者」「失業する社員」「代金を支払ってもらえない下請けの会社」など、多数の被害者が出てしまうのだ。どのような立場の方にも生活があり、家族がいる。倒産によってそのような方たちが苦しむようなことになるのは決して望まない。

 それだけではない。一社が倒産しても、自費出版を希望する著者は同業他社に流れるだけで根本的な問題は解決しない。これまでも碧天舎、新風舎という大手の共同出版社が倒産したが、類似した商法はなくならず、新たな被害者を生みだしている。

 著者の方も出版社とトラブルを起こされた場合は、是非冷静になって対応していただきたい。

2011年7月24日 (日)

行政書士が私の個人情報を不正に取得していたことが判明!

 文芸社が興信所を使って私とかJANJANのことを調べていたことについては、以下の記事に書いた。

興信所を使って私のことを調べていた文芸社 

 つまり、以下の記事で興信所の調査を知ったわけだ。

【 文芸社Vs鬼蜘蛛おばさん松田まゆみ氏の東京地検ほかでの争闘 其の壱(通算No23)】(文芸社・幻冬舎R・日本文学館等自費出版(出版費用著者負担エディション)よろず相談室 クンちゃんのエディタールーム)

 興信所を利用して素行などを調べることは違法ではないのでどうしようもないのだが、気になるのは個人情報だ。いったいどこまで調べられているのだろう?

 そこで「クンちゃん」に、「クンちゃんブログに表紙が掲載されたまま頓挫している興信所調査書の件ですが、調査対象には私の家族が含まれているのでしょうか」と問い合わせてみた。すると「Yes」とのこと。さらに、「興信所調査の際に、戸籍や住民票などの公的個人情報を行政書士等の資格者が違法に職務上請求しているケースがしばしばある」との示唆も受けた。

 うむむ・・・。違法性のない調査なら致し方ないが、違法な手法で個人情報を取得しているのならこれは問題だ。で、とりあえず自分の住民票などが勝手に取得されていないかどうか役場に確認してみたが、文書の保存期間内では違法と思えるような申請はないようだった。では戸籍はどうか・・・。たまたま7月に東京に行く用事があったので、自分が含まれる戸籍の情報開示を試みてみた。これは本人が身分証明を提示して申請しなければならないのだ。

 つい先日その結果が通知された。なんと、予想は大当たり! 開示された資料によると、Kという行政書士が「職務上請求書」を利用して戸籍謄本(家族も含む)を勝手に取得していたのだ。いやはや、依頼者の名前は私になっている。使用目的は「遺言状作成資料」だとさ。それを「作成後依頼者に渡す」となっている。もちろん、私は遺言状の作成なんぞ依頼していない!

 こういうのを見ると、やはりびっくり仰天だ。何せ、身に覚えがない申請が勝手になされているのだから、だんだんと腹が立ってきた。戸籍には死亡や婚姻など極めてプライベートな内容が記載されており、場合によっては重大な人権侵害になりかねない。これは明らかに戸籍法133条違反であり、行政書士法10条違反だ。

 申請の日時は平成20年8月22日。「クンちゃん」のブログに掲載された調査報告書の日付にも符合する。このことから、取得された個人情報が興信所の手に渡ったのはほぼ間違いないだろう。だとしたら行政書士に依頼した興信所だって、違法を知っていながら依頼したことになる。共謀だろう。というか、行政書士が興信所の職員という可能性だってあるかもしれない。

 そもそも、行政書士や興信所が不正行為を行うのは、依頼者がいるからだ。依頼者が何のために私の情報を入手したかったのかということに繋がってくる。文芸社が私を提訴するつもりだったのなら住民票の取得で十分であり、戸籍まで必要ないはずだ。

 このような不正取得についてインターネットで調べてみると、類似した違法行為が横行していることが分かった。きっと発覚するのは氷山の一角なのだろう。

http://www.n-t-c.org/h-4-ki.html 

 上記のページを読んで呆れた。どうやら行政書士の「職務上請求書」というのは住民票や戸籍の違法取得の温床になっていると思われる。依頼者の委任状もなしに住民票や戸籍が入手できるような制度はどう考えたっておかしい。もっとも委任状が必要だとしたなら、それも偽造するのだろう。

 とにかくこの件では然るべき対処をする。K行政書士の名前も、いずれ明らかにしたい。

2011年7月23日 (土)

アー二ー・ガンダーセン氏の稲わら汚染に関する指摘

 このところ毎日のように、放射能汚染された稲わらを食べたことに起因する汚染牛肉のことが話題になっている。日ごとに汚染稲わらと汚染牛の情報が明らかになってきているが、農家は汚染された稲わらをなぜ流通させ飼料にしてしまったのだろうか?

 牛肉の汚染は、警戒していれば防げたことだ。それなのにろくに検査もされずに流通してしまった。事故から4カ月もたって、またもこの国のいい加減さが露呈したが、対応が遅すぎると言わざるを得ない。

 とにかく、牛肉ひとつとっても、こうやって日本中に汚染食品が広がっていくということがよく分かった。こういうことは他の食品でも当然起きているのだろう。今後の食料品のことを考えると本当に気が重い。とりわけこの秋に収穫される米が心配だ。稲わらの汚染から考えると、東北を中心にかなりの水田が汚染されていると推測できる。何回も書いているが、高汚染地域やホットスポットでの米の生産は止めて、汚染の少ない地域の休耕田の活用を図るべきだ。

 ところで、EX-SKF-JPさんが、稲わらの汚染に関するアー二ー・ガンダーセン氏の発言を訳して紹介している。

フェアウィンズ・アソシエーツ、アーニー・ガンダーセン:深刻な放射能汚染と福島の「黒い雨」

 気になるのは、日本に調査に来た生物学者らが福島の状況が予想をはるかに超える深刻な状況であると語っていることだ。原発から50~60キロメートルくらい離れた地域の、屋内で栽培されているシイタケから基準値を超える放射線物質が検出されているという。これは屋外に置かれていた稲わらと違って、放射能雲と雨の関係だけでは説明できない。

 また、70キロメートル離れた場所の稲わらが50万ベクレルだったとか、東京でもかなり高濃度のホットスポットがあるということも、深刻さを物語っている。

 こんな状態なのに、福島では今でも汚染地域に大勢の人たちが避難もせずに住み続けている。

 すでに東北から関東にかけて、健康被害が広がっているようだ。

http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1171 

 上記のサイトによると「ベラルーシでは現在、健康な子どもが少なく、100人中98人が何らかの健康障害をもっていると言われているという」ということだ。甲状腺がんや白血病だけが問題なわけではない。

 やはり日本はかなり深刻な状況に置かれていると受け止めるべきだろう。

2011年7月21日 (木)

工程表ステップ1の目標達成という欺瞞

 政府と東電は19日に「ステップ1」の目標をほぼ達成したと発表した。しかし、以下の記事の表を見ていただきたい。

クローズアップ2011:原発工程表見直し(その1)ステップ2、課題山積(毎日新聞)

 掲げられた12項目のうち、「おおむね達成」はたったの2つ。「実施中または課題あり」が8つ、未着手が2つ。こんな状況で「目標をほぼ達成」とは恐れ入る。「目標達成」が実態とはかけ離れているということは誰もが感じるだろう。

 当初から目指していた「原子炉の冷温停止」は工程表ではいったいどうなっていたんだっけ? 冷温停止とは冷却剤の温度を100度以下にすることだったのではないか? 循環式冷却システムをつくることとは別だ。しかも、循環式の冷却システムは故障続き。3機とも燃料はメルトダウンし、燃料はどこにあるのかも分からないのだが、それをどうやって安定的に冷却するのか、どうやって放射性物質の放出を抑えるのかが問題なのだ。

 「目標をほぼ達成」とはどういうことかと思っていたら、木野龍逸さんが詳しく説明していた。

工程表が信じられないのは、情報開示が不十分だからだと思う件(キノリュウが行く)

 溶融した燃料はすでに圧力容器の底に穴をあけて、格納容器に落ちている可能性が高い。ところが、圧力容器の底の温度が100度以下になっていることを「冷温停止」の定義にしたそうだ。こんな子どもにでもわかる「無意味な定義」を出してくるとは呆れ果てる。そもそも、燃料は格納容器から外に出てしまっている可能性もある。もちろん、壊れた格納容器を補修するなんてことは不可能だろう。

 木野さんも指摘しているが、もはや「冷やす」「閉じ込める」ということがクリアできない状態なのだと思う。ならば、はっきりとそう言ったうえで工程表を考えねばならないのに、「できない」とは決して言わない。こういう姿勢が問題なのだ。

 放射線物質の放出量は毎時10億ベクレルと試算しているそうだが、これもどれほど信頼できる数値か分からない。

 半減期の短い放射性ヨウ素が、東京都の下水道局で最近でも検出されているという。大気の汚染は続いていて、いつ収束するのかまったく見通しが立たない。こんな状態で、ステップ2では「警戒区域」や「計画的避難区域」の解除の検討を始めるというのだから、信じがたい。

http://twitter.com/#!/makiko_iizuka/status/93182467560833026 

 19日には3号機で白煙が上がり発光現象も見られたそうだ。

http://www.youtube.com/user/fuku1live#p/u/2/nM0s5taJWSE 

 現場では一体何が起きていて、どのくらいの放射性物質が放出されているのだろう? こういうことに東電や政府がきちんと答えないで、「絵に描いた餅」のような工程表を提示されても、誰も信じないだろう。

2011年7月20日 (水)

福島原発3号機と3月21日の放射能汚染

 3月14日に福島第一原発の3号機で爆発が起き、翌15日に関東地方などが放射能汚染されたことは広く知られているが、21日の汚染についてはあまり知られていないようだ。福島第一原発からの大量の放射能の放出は、爆発に伴って生じたと考えられていることもあるからだろう。しかし、実際には21日にも関東地方は高濃度の放射能で汚染された。

 そのことを詳しく説明しているサイトがある。岡田直樹さんという方のブログだ。

2011年3月20日、隠蔽された3号機格納容器内爆発(Space of ishtarist)

 この記事から、3月20日から21日にかけて3号機で何らかの異常があったことが推測される。それによって、格納容器の健全性が損なわれた可能性が高い。このような重要なことを、東電はなにも説明していない。格納容器の破損が事実だとしたら、窒素封入は意味のあることなのだろうか? 窒素封入は、単に工程表のとおりに進んでいることを示すためのパフォーマンスなのではと疑いたくなる。

 とにかく、関東地方は2回にわたって汚染され、住民はいやおうなしに被ばくしてしまった。国や東電は、その事実についてきちんと国民に説明する必要があるだろう。

 クリス・バズビー氏が、東京における癌の発生数の予測をしている。その数字が適正といえるかどうかについてはさまざまな意見があると思うが、以下のサイトが参考になると思う。

東京の癌増加数を試算 by バズビー博士(飯塚真紀子の「アメリカ生情報」)

 今後、放射能の影響で癌などの疾患が増えるのは間違いないだろう。その確率計算からリスクが高いと判断するか低いと判断するかは人によって違うだろう。しかし、被ばくがいいわけがない。とりわけ子どもや妊婦、若者は用心するに越したことはない。

 ところで池田信夫氏がまたいい加減なことを書いている。

微量の放射線は人体に無害である(池田信夫blog part2)

 池田氏はICRPを支持しているようだが、飯塚真紀子さんのブログではICRPについて以下のように説明している。

史上最悪のヘルス・スキャンダル~クリス・バズビー博士談~ 

 重要な部分を以下に引用しておこう。

 ICRPは、インターナル・エクスポージャー(息を吸うことや飲み食いすることによって、体内に放射線が入ること)はリスクモデルの計算に入れていませんが、ECRRではそれを考慮しています。放射線にはいろいろあり、ガンマ線とかプルトニウム線とかX線とかありますが、それらは身体の外から入ります。他には、放射線粒子というものもあり、人はそれを吸ったり、飲んだり食べたりして体内に入れます。すると身体の内部にダメージを与える。
 問題は、放射線はいつもICRPモデルでアセスメントされていることです。つまり、外部から来る放射線量で計算されているので、身体全体を平均化する。しかし、もし、人がプルトニウムの粒子を吸えば、体内にダメージを与える。ICRPモデルは、身体に入るエネルギーを希薄化しているのです。それは、間違っている。

 チェルノブイリでもICRPモデルが採用された。その結果、チェルノブイリが原因で死んだ人の数は、実際に死んだ人の数よりもとても少ないものとなった。100万人以上が癌で亡くなったにも関わらず、です。

 武田邦彦氏といい、池田信夫氏といい、いい加減さは甲乙つけがたい。

2011年7月19日 (火)

自費出版社を標榜する幻冬舎ルネッサンスが商業出版をしていた

 幻冬舎ルネッサンスは自費出版(実際にやっているのは、いわゆる共同出版)を標榜する出版社だ。少なくとも私の知る限り商業出版をしているという話は聞いたこともないし、ホームページにもそのようなことは書いていない。商業出版分野では幻冬舎があるのだから、自費出版専門のグループ会社ということで立ちあげたのだろう。

 ところが、最近小出裕章さんの「原発はいらない」という本が幻冬舎ルネッサンスから出版された。これについては出版前から宣伝がなされていたので、とても不思議に思っていた。小出裕章さんといえば、一貫して反原発を貫いてこられた原子力の専門家だ。福島第一原子力発電所の事故以来、インターネットメディアやマスコミで発言されているほか、講演会などでも精力的に発言をされ注目を浴びている。

 小出さんが扶桑社から出版された「原発のウソ」という本はかなり売れてベストセラーなっていると聞く。そのような注目を集めている方の本がなぜ自費出版専門の幻冬舎ルネッサンスから出版されるのかと思った人も多いのではなかろうか。もちろん私もそう思った。そこで小出さんに経緯を尋ねてみて驚いた。

 「原発はいらない」という本は自費出版ではないという。小出さんはまったく費用負担はしていないし、小出さんが原稿を持ち込んだのではなく幻冬舎ルネッサンスからの企画なのだそうだ。つまり商業出版ということだ。ならば、なぜ商業出版社の幻冬舎から企画しなかったのだろう?

 現在、幻冬舎ルネッサンスのホームページのトップページには、この小出さんの本の宣伝が掲載されている。本の詳細について紹介したページでも、下のほうにしっかりと自費出版の宣伝がある。これは自費出版社が密かに著名な方に商業出版を提案し、著者あつめのために利用しているとしか思えない。ホームページを見た人は、小出さんの本を出している出版社だから信頼できると思うのが自然だ。

 幻冬舎ルネッサンスのホームページには小出さんの本の他にも、「放射能から子どもの命を守る」など、話題を集めそうな本がいくつか紹介されている。これらの本の中にも、自費出版ではない本があるのではないかと勘繰ってしまう。自費出版を謳っている出版社が密かに商業出版を企画してその本の宣伝をしているなら、騙しに近いだろう。

 「幻冬舎」という名前がつくだけでこの会社を信用するべきではない。

【関連記事】

次のライバルは幻冬舎ルネッサンスか 

幻冬舎ルネッサンスという不可解な出版社

批判ブログの削除に必死な幻冬舎ルネッサンス

2011年7月18日 (月)

電力会社と自治体首長の親密な関係

 佐賀県の玄海原発については、eirene’s memoriesというブログがいくつも記事を書いている。

[放射能]玄海原発は爆発する

[放射能]老朽化原発の恐怖 危険度最悪は玄海1号機

[放射能]小出裕章先生、玄海原発再稼働を批判

[原発]玄海原発3号機 大爆発とその影響について

 これらの記事を読むと、いかに玄海原発が恐ろしい状況にあるのか分かる。そんな状態なのにヤラセまでして再稼働を強行しようとした理由は、以下の現代ビジネスの記事に詳しい。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/12433 

 以下のTHE JOURNALの高野孟さんの記事にも同じようなことが触れられている。

原発運転再開の先駆となった玄海町長の素性-赤旗日曜版と西日本新聞の報道 

 すべて、お金と「やらせ」で危険な原発を稼働させてきたわけだ。まあ、こういう構図を利用して何とか再稼働をしたかったのだろう。

 そして、今度は調整運転中の北海道の泊原発3号機の営業運転再開が注目されている。泊の3号機について、国は「稼働中」と位置付けているのだが、高橋はるみ知事は停止中の1号機と同じように「定期点検中」として扱ってきた。そして、国が3号機を稼働中と位置づける納得できる説明をしたなら、高橋知事は容認する可能性を示している。道民ではなく国の判断を仰ぐというのだから呆れてしまう。

 北海道新聞が原発の交付金を受けている泊、岩内、共和、神恵内の4町村を対象に行った世論調査では、経済振興のあり方について「原発に頼らぬ振興を」が77%で、「今まで通り原発中心の振興を」が22%だったのだ(7月18日付北海道新聞)。福島の事故を受けて、地元の意識も変わってきている。道民の安全を考えたなら、そう簡単にゴーサインは出せないと思うのだが、高橋知事にはそういう意識はあまりないらしい。

 高橋知事はもともと原発容認派で、政治資金管理団体「萌春会」が北海道電力役員から個人献金を受けていたり、退職した部長級職員3人と課長級職員1人が北電と関連会社に再就職していることが報じられている。

個人献金:北電役員が毎年、高橋知事に/北海道 

 この献金、個人的となっているが、2006年には北電役員のほぼ全員が同じ日にそろって献金していたそうだ。これでは組織的な献金ではないか。知事が北電の顔色をうかがうのももっともだ。

【北海道】高橋はるみ知事の資金団体に、北電役員のほぼ全員が同じ日にそろって献金・・・「組織的」と共産党追及へ 

2011年7月17日 (日)

低線量被ばくの影響

 以下のサイトで、内部被ばくを含む低線量被ばくの実態について説明されている。

放射能:フクシマの子どもたちの未来(全訳:松本保昭)(福島からの警告)

 放射能による健康被害はさまざまな癌のほかに、心臓疾患にも関わっているそうだ。また、流産、新生児の奇形なども引き起こされる。放射能による影響は次世代にも受け継がれる。  

以下のYou Tubeをご覧いただきたい(削除される可能性あり)。

1/2【原発事故】10年後の日本 2021年(1)

2/2【原発事故】10年後の日本 2021年(2)

 チェルノブイリの事故では10年後に子どもの甲状腺がんが事故前のおよそ100倍に急増し20年後にはほとんど見られなくなったが、それに代わって大人の甲状腺がんが急増しているそうだ。大人は20年も経ってから甲状腺がんになるということを、私たちは認識しなければならないだろう。

 「汚染が続く地域では、低い線量でも長期にわたる被ばくが新たな健康被害を起こしている可能性が指摘されている」とも言っている。事故から19年たってから突然白血病を発病する人もいる。国際がん研究機関のエリザベス・カーディス博士は、「たとえ発病するリスクが小さくても、数百万人におよぶ住民が今も長期にわたって被ばくしている実態は見過ごせない」と主張している。

 福島第一原発が大事故を起こして多量の放射線物質を放出させている以上、わたしたち日本人はこのような事実を受け止めて今後の生き方を考えていく必要があるだろう。それはいたずらに不安を煽るということではなく、対処の仕方、生き方の問題だ。一人ひとりがリスクを考えて行動するしかない。

2011年7月15日 (金)

九州電力の“やらせメール”事件は日本では当たり前の光景

 東京に行っている間に、九州電力玄海原発の再稼働をめぐる「やらせメール」事件が大きく報道された。この報道によって、電力会社が不正な手段を使ってでも原発を再稼働させたがっていることが浮き彫りになったが、こういうことが行われていること自体は驚くに当たらない。なぜなら、似たようなことはこの国では日常茶飯に行われているからだ。

 たとえば、パブリックコメントなどだ。パブリックコメントに寄せられた意見はインターネットなどで公開されているが、事業計画に手放しで賛成する意見、具体的理由もかかず高く評価するだけの意見などがよく見受けられる。基本的に賛成ならあえて意見を言う必要はないだろう。異論があるから意見を述べるというのが自然だ。こういう「手放し賛同意見」は、おそらく事業を推進したい人たちが親類や知人・友人などに依頼して出してもらっている可能性が高い。

 十勝川の河川整備計画の公聴会のときも、事業者の代弁をするかのような賛成意見を述べた人が何人かいたし、自分の意思というより依頼されて公述人になったのではないかと思われる人もいた。公共事業の推進にあたっては、「やらせ」などはごく当たり前に行われているのだろう。

 原子力ムラとダムなどの大型公共事業の利権構造は基本的に同じだ。政治家、官僚、業者が自分たちの利益のために無理やり理由をつけて事業を造り出しているのであり、公共事業などというのは名目に過ぎない。「はじめに事業ありき」なのだ。

 ダムによる治水などはダムの上流域の大雨にしか効果をもたらさないし、堆砂で埋まれば治水効果も減少する。二風谷ダムのようにダムが満水になって放流した場合は、下流域に被害を及ぼすことすらある。ダムによって土砂の流下を妨げることで、海岸の浸食も加速させる。ダムを100パーセント否定するつもりはないが、新規のダムで必要と思えるものはまずない。「百害あって一利なし」のダムが大半だろう。

 このブログでも書いてきた美蔓貯水池という灌漑用貯水池についても同じことが言える。農家の受益者負担を町が肩代わりすることで農家から同意書をとりつけ、必要性のない事業を造り出しているのだ。昨今のダム事業は利権構造によって無理矢理進められてきたのであり、そのためには「やらせ」もいとわない。

 だから、九州電力による「やらせメール」などは何の不思議もない。小出裕章さんもこのようなやらせが以前からあったことを指摘している。

7月7日「ヤラセメールは慣習だったしありふれた出来事だった」小出裕章(MBS) 

7月14日上関原発の討論会での“やらせ”について等 小出裕章(MBS) 

 以前にも書いたと思うが、士幌高原道路の地元説明会では、私も同じような経験をした。推進派が町民を動員して会場を埋め尽くし、延々と賛成意見を述べさせたのだ。私ははじめから手を上げていたのにずっと無視され、最後のほうでやっと指名された。そして、会場を出る際には私に野次と怒号が浴びせられたのだ。まさに「やらせ説明会」だった。

 しかし、世界最悪レベルの大事故を起こし、大規模な放射能汚染を続けている今の時期に、電力会社があのようなメールを送信してバレないと思っていたならかなり認識が甘い。身から出た錆だ。「やらせ」「世論操作」を許すべきではない。

2011年7月13日 (水)

危機感がないという恐ろしさ

 6日間ほど東京に行ってきた。涼しい北海道から亜熱帯のような東京に行くのはちょっと覚悟が要る。案の定、暑さに慣れるまでの2、3日はかなりしんどいし、ようやく慣れたかと思った頃には帰る日になる。それにしても、私が東京に住んでいた三十数年前は、暑いといってもせいぜい32度とか33度だったと思う。ところが、今は梅雨明け早々から35度とか36度にもなる。やはりどんどん暑くなっている。

 3カ月ぶりに東京に行ってとても恐ろしく感じたのが、原発事故に対する危機感のなさだ。聞こえてくる人々の会話も平常時となんら変わりがなく、原発事故のことや放射能汚染の話題は口にしてはいけないかのような雰囲気が漂っている。放射能に警戒する人はむしろ異端者扱いされかねない。マスクをしている人はモノレールで一人見ただけだ。

 さらにスーパーマーケットに入って驚いた。野菜売り場は「被災地応援」を理由に、福島産の野菜が並んでおり、人々は当たり前のようにそれを購入している。買い物をしている人は、それらの野菜は「検査されて基準値以下だから問題ない」と思って買っているのだろうか? だとしたら、それはそれで恐ろしい光景だ。

 どうも、東京のスーパーで売られている野菜は関東産と東北地産の野菜が大半のようだ。子どもに安全な野菜を食べさせたいと思っても、これではとても無理だ。しかし、そう思っている人はごくごく少数なのだろう。

 東京に滞在している間に、福島産の牛肉の汚染問題が明るみになった。なぜ今ごろになってこんなことが出てくるのかと呆れたのだが、事故から4カ月も経っているのに福島産の牛肉もろくに検査されずに流通されていたのだ。これほど杜撰な国もなかなかないだろう。

 週刊金曜日の7月8日号にクリストファー・バスビー氏のインタビュー記事「米国まで広がったプルトニウム」が掲載されていたが、バスビー氏はチェルノブイリの事故と福島の事故の類似点について以下のように語っている。

類似点については、二つの原発事故とも、原発を運営する管理者と政府当局が、起きたことについてウソを言ったということです。実際は、旧ソ連政府の方が日本政府よりも事故への対応が機敏であり、事故現場から半径三十キロメートル以内の住民を避難させるのも、旧ソ連政府の方がずっと素早かったのですが。

 25年前の旧ソ連政府の方が今の日本政府よりずっと機敏な対応をしたことからも、日本の国民はどれだけないがしろにされているのかが分かるというものだ。それは事故直後に限ったことではなく、今もずっと続いている。これだけインターネットが発達しているのに、まだ大本営発表と同じようなマスコミ報道を信じている人が多いというのは、何ということだろう!

 東京にいる間は、情報源はもっぱらテレビという生活だったのだが、これがまた恐ろしい。原発事故関連のニュースはあまりトップには流れないし、テレビだけ見ていたなら放射能の恐怖はまったくといっていいほど伝わってこない。それより、電力消費量のお知らせばかりが目立つ。「節電をしないと停電になる」とか、「原発がなくなったら大変なことになる」という脅しのようにも感じられる。マスコミによっていかに情報が操作されているのかが実感できる。これなら福島産の野菜でも平気で買うわけだ。

 客観的に見れば戦争と同じような非常事態なのに、被害が直ちに現れないからこそ、こうした情報操作によって人々は危機感や恐怖感を持たずに普通に過ごせるのだろう。もし、爆弾が落とされたりミサイルが飛び交う戦争だったなら学校や仕事より命を守ることに必死になるはずなのに、放射能は見えないし直ちに影響が出ないからこそ恐怖感もないのだ。大勢の人たちが同じ境遇にあるということも安心感につながっているのかもしれない。そして、実際に健康被害が目に見えるようになってから騒ぐことになるのだろう。それでは遅すぎるのだが・・・。

 ところで、東京にいる間、ずっと喉の痛みやいがらっぽい感じが続いていた。帰りの日には喉が痛くて、羽田空港に向かう際にはとうとうマスクを着用した。北海道に戻ってきたら喉の痛みがだんだん和らぎ、今はかなり普通に戻った。こんな暑い季節に喉がこれほど痛くなった記憶はない。喉の痛みの他には風邪らしい症状はなく、もちろん断定はできないが、放射能の影響という可能性も否定できないと思う。

2011年7月 6日 (水)

原発事故に関する二つの署名

 木下黄太さんがブログで紹介している二つの署名についてお知らせしたい。

 ひとつは国際連合、世界保健機関およびすべての国際機関に対して福島第一原子力発電所の事故管理を引き継ぐ国体的、学際的チームを確立し、国連内にあらゆる手段を講じる対策チームを設置することを求める嘆願署名だ。詳しくは以下の木下さんの記事を読んでいただきたい。

世界にSOSを求める嘆願署名から分かる、「日本政府は信用されていない」は国際常識。(ジャーナリスト木下黄太のブログ)  

署名は以下から簡単にできる。

http://www.appealforfukushima.com/en  

もうひとつは放射能汚泥を肥料として流通させないための著名だ。放射能で汚染された汚泥を肥料にして全国にばら撒くなどという発想は信じがたい。

放射能汚泥を肥料として流通させないための動きもはじまっています。(ジャーナリスト木下黄太のブログ)  

署名は以下から。

http://www.shomei.tv/project-1785.html

2011年7月 5日 (火)

隠されている4号機の危機的な実態

 有田芳生さんのブログに「社会新報」7月6日号に掲載された4号機の恐るべき現状の記事が紹介されていた。東電関係者からの情報とのことだ。

福島原発-「4号機建屋が完全崩壊の危機」(有田芳生の『酔醒漫録』)

 画像をクリックして拡大して読んでみたが、「心配な4号機」「福島原発4号機はどうなっているのか?」で書いたように4号機は余震で倒壊する可能性が高い危機的な状態らしい。4号機では地震によって建屋自体が壊れた可能性があるという。4号機建屋の倒壊の危機はアー二ー・ガンダーセン氏がだいぶ前から指摘していたが、東電も政府もずっと隠し続けてきたのだ。

 昨日紹介した「…just wondering」が、ガンダーセン氏のインタビューのpart2を掲載した。そこでも現在の福島第一原発の状況が詳しく報じられている。信じたくないような酷い状態だ。

福島メルトダウン:アーニー・ガンダーセン、ラジオインタビューよりpart2

 ガンダーセン氏は「2号機も1号機と同じくらい、酷いです。 昨日新たに写真が公開されましたが、1号機あたりの床に開いている穴から、グツグツと水が沸騰しているのが見られました。 これは、毎時400レムであると思います、、別の言い方をすると、1時間で死にいたるほどの高濃度のものです」と語っているのだが、ガンダーセン氏は日本人の知らない現場の情報を詳しく知っているのだ。

 東電は、3号機の窒素注入の準備をしているが、どうやら3号機はまだ爆発の可能性が残っているらしい。窒素封入の準備作業も米国からの助言によるものなのだろう。

 ここでも3号機と4号機の燃料プールの危険性について語っている。とりわけ4号機は余震で倒壊する危険性があり、そうなったら周辺の住民は逃げるしかない。それほどまでに危機的ならば、なぜ日本の政府は国民に事実を知らせないのだろう。何も知らせないまま倒壊してしまったら、それこそ政府の恐れる「パニック」になる。

 さらに驚いたのは、すでに香港の海で獲れた魚からヨウ素が検出され、福島第一原発から200~300キロメートル離れた海で取れた魚からも高濃度のセシウムが検出されているということだ。こうした情報も日本のマスコミからは伝わってきていない。

 なにもかも隠蔽されている。日本国民は情報統制されているのだ。

2011年7月 4日 (月)

深刻な放射能汚染を隠し続ける日本と米国

 「医療ガバナンス学会」のサイトに以下の記事が掲載されている。独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター院長の西尾正道氏(放射線治療科)が書かれたものだ。

『福島原発事故における被ばく対策の問題-現状を憂う』(その1/2)

『福島原発事故における被ばく対策の問題-現状を憂う』(その2/2)

 西尾氏は、高額な費用をかけたSPEEDIの情報が事故直後に封印され、公開された時には「時すでに遅し」であったと指摘しているのだが、それについて以下のように書いている。

公開できないほどの高濃度の放射線物質が飛散したことによりパニックを恐れて公開しなかったとしか考えられない。郡山市の医院では、未使用のX線フィルムが感光したという話も聞いている。また静岡県の茶葉まで基準値以上の汚染が報告されているとしたら、半減期8日のヨウ素からの放射能が減ってから23日に公開したものと推測できる。菅首相の不信任政局のさなか、原口前総務大臣はモニタリングポストの数値が公表値より3桁多かったと発言しているが、事実とすれば国家的な犯罪である。

 半減期が8日のヨウ素からの放射能が減ってから公開したと考えると、なるほどと思えてくる。政府が、とんでもない量の放射能が放出されたことを知っていながら情報隠蔽したのであれば、犯罪行為に等しい。速やかに避難させていれば少ない被ばくで済んだ人たちがいたのだし、ヨウ素剤を配布していれば被害の軽減が図れたはずだ。政府は情報の後出しについて「パニック」を言い訳に使ってきた。

 「想定外の津波」といい「パニックの防止」といい、なんとご都合主義の言い訳だろう。これまでずっと都合の悪いことを隠してきた原子力ムラの体質が、国民への対応にもそのまま表れている。

 以下では今回の事故で積極的に発言を続けているアー二―・ガンダーセンさんが出演したラジオ番組を紹介している。

福島メルトダウン:アー二ー・ガンダーセン、ラジオインタビューよりpart1(…just wondering)

 ガンダーセン氏の話によると、福島や東京の自動車のフィルターからセシウム、ストロンチウム、プルトニウム、アメリシウムなどの放射線物質が高濃度で検出されているそうだ。そのようなホットパーティクルと呼ばれる微粒粉末となった高放射性物質は、アメリカの西海岸にもかなり到達している。ところが、アメリカ合衆国環境保護庁は放射線計測用のモニターを停止してしまったという。国民に事実を知らせたくないのだろう。

 このホットパーティクルが体内に取り込まれると、被ばくし続けてしまう。東京で生活している人は4月、5月の時点で一日に平均10個、シアトルでは平均6個のホットパーティクルを吸い込んでいるという。ちなみに東京のフィルターは福島の30分の1の線量だったそうだ。これが事実であれば福島はもちろんのこと、日本が将来大変なことになるのは容易に想像できる。しかし、日本の政府はこのような情報は決して出さない。

 オバマ氏も脱原発を唱えないが、アメリカも日本も原子力産業という利権構造を手放したくないのだ。汚染水の処理に、原発を維持したいアメリカとフランスの企業が関わっているのも同じ理由だろう。だから、不都合な真実は決して明らかにせず、被ばくによる健康被害という問題を先延ばしにしているだけなのだ。どう考えても、これは犯罪行為だ。

 3.11を境に私たちの生きる世界は大きく変わってしまった。私たちはその事実に向き合い、自分でできる限りの防衛をしていかねばならない。

2011年7月 2日 (土)

福島、そして日本の今後

 以下の動画を私はすでに3回ほど見た。国営放送RAI2によるドキュメンタリーレポートとのこと。かなり多くの人に視聴されているが、まだ見ていない人はぜひ見ていただきたい。

 印象に残った字幕をいくつか引用しよう。

キエフ公立小児癌病院が何とかやっているのは、ユリオロフ教授や人材、機器を提供したイタリアの非政府組織ソーレッテレという団体のおかげです。

低量の被曝でも、遺伝子の染色体に影響を与え、奇形、悪性腫瘍をもたらすというのは明らかです。

ここでは放射線の被害を見る事ができます。日本なら見せないでしょう。この国は貧困のために情報流出を阻止する手立てがないからです。だから、ウクライナは世界中に、イタリアに、子どもたちが癌に置かされている事実を示すのです。  

 このとても設備が整っているとは言えない病院が、多数の小児癌患者を受け入れて何とかやっているのは、民間団体の支援があってのことだという。だからこそ、こうした事実を公にできるのだろう。

 「原発から100キロ圏内の、ウクライナ周辺の多くの町の子供達がここに来ます」とのことだから、20キロとか30キロ圏内のことではない。低線量被曝をした子どもたちが、今も癌や奇形で苦しみ、亡くなっている。これが25年経ったチェルノブイリの原発事故の現実だ。

 おそらく近い将来、この映像と同じことが日本でも起こるだろう。そして、政府はその実態を何とかして隠そうとするのだろう。個人情報の保護、プライバシーの侵害・・・などと言って。チェルノブイリの事故でも、やはり放射線被害などの実態については隠蔽されていたのだから。

暴かれたチェルノブイリ秘密議事録

 福島の事故では、今も高濃度に汚染された地域に住民が暮らしている。子どもたちを見殺しにしているも同然だ。そればかりではない。「チェルノブイリへのかけはし」では、関東圏でも低線量・内部被ばくの疑いを指摘している。今後、日本の子どもたちがどうなっていくのか、本当に心配だ。

健康相談症状マップ

 東電、政府、日本のメディアは伝えるべきことを伝えず、今も情報隠蔽に必死だ。しかし、インターネットが発達した今、いつまでも隠蔽をつづけることはできないはずだ。そして、健康被害を隠すことができなくなったら、今度は責任逃れに必死になるのだろう。考えただけでもおぞましい。

2011年7月 1日 (金)

福島第一原発を襲った津波の高さは5~6メートル

 こんな記事を見つけた。

福島第一原発の津波高14メートルは誤り~市民が追及(OurPlanet-Tv)

 福島第一原発に押し寄せた津波については、テレビなどで何度も映像が流され、建屋の壁に残された痕跡から14~15メートルだと報道されていた。これを見たなら、たいていの人は想像もしなかったような大津波に襲われたと本気で信じたのではなかろうか。私も、14~15メートルというのが津波の高さだとばかり思っていた。

 ところが14メートルというのは「津波高」ではなく「遡上高」なのだそうだ。気象庁の発表によると、福島第一原発のあたりの津波高は5メートル前後だという。5メートルほどの高さの津波が福島第一原発の場所では地形など影響で14メートルほどになったが、それは「津波高」とは言わない。ところが、東電の報告書では14メートルという遡上高を津波高として報告書に記載しているのだ。

 市民の追及に対し、東電の説明はしどろもどろで答えになっていない。東電はもちろん津波高と遡上高の違いが分かっていながら、意図的に津波高を14~15メートルにしてしまったのだろう。こういう欺きをやっていたのかと思うと、今さらながら唖然とした。

 東電も国も、福島第一原発の事故は「想定外の大津波」だと言ってきたが、津波高が5、6メートルであるならこれはほぼ想定通りだということになる。ところが設計の際に「遡上高」を考慮していなかったため、想定どおりの津波にすら耐えられなかったということだ。

 もちろん、津波以前の問題として、地震そのものによって外部電源が喪失したし、配管が破損した可能性が高いので、津波対策をすればいいというものではない。

 院長さんの以下のブログ記事で浜岡原発のことに触れている。

浜岡のアキレス腱-取水槽:FUKUSHIMA Part2・・玄海も 

 現在停止している浜岡原発も、津波で取水塔が壊れる可能性があり、その場合はもちろん原子炉の冷却ができなくなりシビアアクシデントになるのだ。その点は九州の玄海原発も同じだという。

 こんな状態で停止中の原発を再稼働させるなどというのは、狂気の沙汰だ。

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