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2011年6月27日 (月)

ガラスバッジで福島の子どもを守るという欺瞞

 数日前、福島県は15歳未満の子どもと妊婦に線量計を配布することを決めたというニュースがあった。たとえば以下のNHKニュース。

福島県 子どもに線量計配布へ 

 このNHKのニュースでは線量計の配布は「原発事故による子どもへの放射線の影響を防ぐため」となっている。そして、小学生の母親の「線量計は欲しいと思っていましたが、高くて買えなかったので、とてもありがたいです」とのコメントまで紹介している。このニュースはあまりにも酷い。この母親はおそらく普通の線量計が渡されるのだと思ったのだろうが、子どもたちに渡す線量計というのはガラスバッジと言われるもので、放射線量が表示される普通の線量計ではない。そんな説明もせずに、何も知らない母親からコメントをとったのなら騙し行為だ。

 ガラスバッジとは積算外部線量が記録されるだけの線量計で、一定期間後に回収して製造会社がデータを取りだすというものだ。つまり、線量が表示されないガラスバッジを持っていても、被ばくに気をつけることなどできない。それを持っていた子どもに積算外部線量が報告されるかどうかも分からない。これではまるで子どもたちに被ばくの人体実験をしているようなものだ。そもそも被ばく線量を気にしなければならないところで子どもたちを生活させること自体がおかしい。

 院長先生はブログ「院長の独り言」でこのガラスバッジ(フィルムバッジ)について、いくつも記事を書いているのだが、これらの記事を読めば読むほど、福島の子どもたちが被ばくの人体実験に利用されようとしていることが理解できる。それを「子どもの放射線の影響を防ぐため」などと言っているのは恐ろしい。

国立がんセンター、フィルムバッヂを配布(福島県) 

原発で子どもを遊ばせる国-ニッポン

すべては、本当のことを認めてから

子ども・妊婦へのガラスバッジは寄贈(川俣町) 

フィルムバッジを持つということ(放射線管理の長い手) 

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