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2011年6月

2011年6月30日 (木)

自費出版と特定商取引法

 先日、消費者庁がアートコミュミケーションに対し、特定商取引法違反で業務の改善を指示した。以下が消費者庁のニュースリリース。

特定商取引法違反の電話勧誘販売業者に対する指示処分について(消費者庁)

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消費者庁は、電話勧誘により俳句、短歌等の作品を書籍へ掲載するなどのサービスを提供していた事業者である株式会社アートコミュニケーション(本社:東京都豊島区)に対し、本日、特定商取引法第22条の規定に基づき、次のとおり指示しました。
① 電話勧誘販売に係る役務提供契約の締結について、契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、当該役務提供契約の締結について勧誘しないこと。(再勧誘の禁止)
② 電話勧誘販売に係る役務提供契約の締結について、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘しないこと。(迷惑勧誘の禁止)

1.株式会社アートコミュニケーション(以下「同社」という。)は、全国の図書館から氏名、住所、電話番号などの情報が記載された作品集を収集するなどして、そこから得た情報に基づき消費者宅に電話をかけ、同社が発行する書籍である「Mahoroba(まほろば)」、「Lifework(ライフワーク)」などへの俳句、短歌等の作品の有料掲載、あるいは、作品展における俳句、短歌等の有料展示サービスについて、電話勧誘販売(有料役務提供)を行っていました。

2.認定した違反行為は以下のとおりです。
(1)同社は、消費者が「値段(書籍への掲載料)が高いので、できません。」と断っているにもかかわらず、「宣伝のために説明させてもらいます。」と言って話を続けたり、「(同社に対して一旦考えておくと伝えた後、断りたいと言う意味で)やめるから。」と申し入れをしたにもかかわらず、「入会すると言ったではないか。」と言って、申し入れを受け入れず勧誘を続けるなど、契約の締結をしない旨の意思を表示している消費者に対し、引き続き勧誘を行っていました。
(2)同社は、消費者が明確に断って電話を切った後に、ごく短い間に立て続けに4、5回もの電話をかけて勧誘を続けたり、あるいは、10日くらいの間にわたり、毎日のように消費者に対し電話をかけて勧誘を続けるなど、消費者が迷惑を覚えるような執ような勧誘を行っていました。

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 アートコミュニケーションの商法は「褒め上げ商法」と言われていたらしい。もっとも作品を褒め上げて出版を勧誘する手法は文芸社や新風舎(倒産)でも行われており、悪質出版業者の勧誘方法のひとつだ。

“褒め上げ商法”出版社処分 NHKニュース

 このアートコミュニケーションという会社、どうやらブログなどに批判的なことを書くと、削除要請をしていたらしい。幻冬舎ルネッサンスと甲乙つけがたい。

アートコミュニケーションから削除要求(追記修正あり)(Archives)

 特定商取引法では、訪問販売、電話勧誘販売、通信販売、業務提供誘引販売取引、特定継続的役務提供、連鎖販売取引の6つの取引形態を対象としているのだが、以前は訪問販売、電話勧誘販売、通信販売では、指定された商品やサービス等が規制の対象となっていた。そして、その「指定商品」の一覧は以前から知っていたがここには「雑誌、書籍」というのはあっても「自費出版」は入っていなかった。特定継続的役務提供にも自費出版サービスというのは入っていない。だから、自費出版が特定商取引法の適用を受けるのはちょっと難しいのでは、というのが私の認識だった。

 しかし、平成21年12月1日から「特定商取引に関する法律及び割賦販売法の一部を改正する法律」が施行され、「指定商品」の枠がはずされて原則としてすべての商品・サービスが規制対象になった。以下参照。

悪質商法などの消費者被害を防ぐため 特定商取引法と割賦販売法が改正されました(政府広報)

 アートコミュニケーションに関しては、以前から悪質なことをやっているという話は耳にしていた。今回、消費者庁がアートコミュニケーションを特定商取引法違反として指示処分したというのは、この改正によって自費出版も特定商取引法の対象となることを明確に認めたということだろう。

 もっとも文芸社の元社員である「クンちゃん」によれば、監督官庁は改正前においても自費出版は特商法適用と公式に述べていたらしい。これは知らなんだ!

幻冬舎Rのミッフィー問題をどうすんべか?③(通算No49) 

 ならば、改正前の事例であっても特定商取引法に反するような勧誘などがあれば、適用されるという理解になる。これまで泣き寝入りしていた著者の方たちは、これを活用しない手はないだろう。どんなことが違反になるのかは、以下が参考になる。

消費生活安心ガイド

 以下のページに特定商取引法の規制対象となる「電話勧誘販売」について説明されている。

特定商取引法の規制対象となる「電話勧誘販売」 

 私が文芸社と契約した時も、契約すると言っていないのに勧誘の電話があり、期限までに契約すれば有利になると説明した。さらに、契約書を速達で送りつけて契約を急がせた。あのような行為は特商法違反に該当するのだろう。文芸社や幻冬舎ルネッサンスがやっているような著者に印税を支払う商法は「連鎖販売取引」には該当しないのだろうか?

 身に覚えがある人は消費者庁が相談窓口としている以下の相談室に電話してみることをお勧めしたい。

北海道経済産業局消費者相談室 電話 011-709-1785
東北経済産業局消費者相談室 022-261-3011
関東経済産業局消費者相談室 048-601-1239
中部経済産業局消費者相談室 052-951-2836
近畿経済産業局消費者相談室 06-6966-6028
中国経済産業局消費者相談室 082-224-5673
四国経済産業局消費者相談室 087-811-8527
九州経済産業局消費者相談室 092-482-5458
沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室 098-862-4373

2011年6月29日 (水)

放射能汚染された食品にどう対応すべきか

 福島の原発事故問題について書き続けている「カレイドスコープ」の以下の記事を読んで、いろいろ考えさせられた。

原発学者のメルトダウン

 武田邦彦氏の批判については、私も同じようなことを「原発容認派の武田邦彦氏の発言は見過ごせない」で書いており、同感だ。考えさせられたというのは、小出裕章氏に対する意見の部分だ。実は、私も小出氏の「消費者が、汚染されている福島の農産物や近海の海産物を拒否したら、福島の農業、漁業は崩壊してしまう」という意見に、頭から賛成する立場ではない。これを声高に言えば、汚染された食べ物の流通を促進させることになりかねない。

 「カレイドスコープ」の著者が書いているように、すでに野菜や海産物の産地偽装が始まっており、汚染された食べ物は高齢者用にし、汚染の少ないものは子どもたちに、などと区別すること自体が難しい(というか不可能な)状態だ。それに、関東や東北に住んでいたなら、汚染されていない食品を買うことすら困難だろう。こんな状態で、いくら「子どもにだけは安全な食べ物を」と言ったところで虚しいだけだ。

 結局、汚染の酷い農地では耕作をやめるしかない。その分、汚染の少ない地域で主食である米や味噌の原料となる大豆の生産を増加させるべきだと思う。今の日本人の食生活は贅沢を極めている。しかし、ひと昔前の日本人はもっとずっと質素な食生活をしていた。ハウス栽培などしていなかった頃は、冬に新鮮な野菜が食べられないのは当たり前のことだった。それでも人間は工夫して生きていけるのだ。今は戦争と同じような非常事態なのだから、これからしばらくは主食である米と、味噌や醤油の原料にもなりたんぱく質も多い大豆をしっかり確保することが肝要だ。野菜は貯蔵や加工のできるものを多く栽培すれば、冬場もある程度は確保できる。

 だから福島近郊の汚染された農地で汚染された作物をつくるのではなく、「耕作放棄地の活用を」に書いたように、まずは汚染の少ない地域の休耕田で主食である米の生産を増加させるべきだと思う。水田を畑に変えたところも、できれば水田に戻して米作りをすべきだろう。

 たしかに故郷を捨てて、まったく知らない土地で農業をやるというのは大変なことだが、しかし、日本の農業を守っていくにはそれしかないのではなかろうか。汚染された土地でも故郷から離れたくない高齢者はそれでいいだろう。しかし、若い農業従事者はなんとか汚染の少ない土地に移住して頑張ってもらいたい。政府や地方の自治体もそれを後押しすべきだし、それこそ被災者に対する補償だろう。

 私も福島の原発事故が起こったときには、小出さんのように、原発を容認してきた大人たち全員の責任だと思った。しかし、原子力ムラのあまりにも酷い体質が暴露されるにつれ、見方が変わった。

 日本社会というのはとても民主的とはいえない状態なのだ。利権構造とマスコミを利用した騙しの構図によって国民が騙され、原子力の危険性を訴える一部の科学者が、原子力ムラの人たちにいくら正論をつきつけてもビクともしない構造があった。世界から見てもあまりに特異で異常な国だ。だから、この事故の責任はまずは危険性を知りながら国策として原子力発電を進めた国にあり、不都合なことを隠して国民を騙しつづけた電力会社にあり、片棒を担いだ御用学者やマスコミにある。裁判で電力会社の味方をした司法にもある。

 国民の責任がまったくないとはいわないが、都合の悪いことを隠蔽したり騙すほうが何倍も責任は重い。だから、大人が等しく汚染された食品を食べることが原発事故の責任をとることだとは思わない。それに、「大人が汚染された作物を食べて農業を守ろう」という前に、できるだけ汚染の少ない食品を確保する努力をするのが先決だろう。政府が基準を緩め、産地偽装がまかり通る昨今、そうでもしなければ子どもたちに汚染の少ない食べ物を食べさせることもできない。結局、高価な産直米や産直野菜を手に入れられる人は、一部の裕福な人に限られてしまう。

 私はこの事故を契機に、日本の一極集中を少しずつ変えていくべきだと思う。過疎地では人口が減り、高齢者が細々と農業をしているところも多い。休耕田や耕作放棄地もそれなりにある。この機会に農村の若がえりが図れないだろうか。耕作放棄地は何回も耕運機をかけて雑草を除去しなければ作物をつくれない。だからこそ、来年の農耕に備え今のうちから準備をしなければならないのだ。いったい政府は何を考えているのかと、腹立たしくなる。

 2008年に北欧を旅行した。フィンランドの首都であるヘルシンキは驚くほどこぢんまりとしていて、歩いて用事が済ませられるような街だ。人口が違うとはいえ、東京がいかに頭でっかちで不自然な都市であるかを実感した。大都市に人が密集し、地方でどんどん過疎化が進む日本は狂っている。電気にしても、できるだけ地産地消にしていくべきだ。

2011年6月28日 (火)

原発事故のことを考えたくない人たち

 このところ福島第一原発の4号機からは毎日のように水蒸気が立ち上っている。プールの水の温度がかなり高温になっているのだろう。26日のニュースによると、3号機のプールの水が強いアルカリ性になっており、ホウ酸を入れて中和しているという。使用済み燃料を束ねた燃料集合体を入れているアルミニウムのラックが腐食して集合体が倒れると再臨界の恐れがあるという。なんともゾッとする話だ。

3号機プール水 強アルカリ性示す(NHK)

 原子炉は3基ともメルトスルーして手のつけられない状態のようだし、3号機、4号機の燃料プールもかなり危うい状況としか思えない。4号機の原子炉建屋では使用済み燃料プールの補強工事をしているそうだが、マスコミは4号機のことはほとんど報道しない。汚染水の処理も相変わらずうまくいっていない。

 さらに、今日になって、都内の清掃工場の焼却灰から基準値を超えるセシウムが検出されたというニュースがあった。

都内の家庭ゴミ焼却灰から放射性物質8000ベクレル超、一時保管へ(産経新聞)

 現場の状態はまったく良くなっていないし、原発からかなり離れたところでの放射能汚染も浮き彫りになってきた。まさに戦争状態といってもいいのに、危機感がない人が多すぎると思えてならない。「原発事故に危機感を持って情報収集したり避難などの行動を起こしている少数の人」と、「原発事故のことはあまり深刻に考えていない多くの人」の二つのタイプに分かれ、人間関係がぎくしゃくしてきているのではなかろうか。と思っていたら、香山リカさんが興味深いことを書いていた。

香山リカ:「原発事故報道を見たくない」人が激増! -心の防衛機構「解離」が指導者層にまで浸透している現状は「きわめて危険」(BPnet)

 やはり、原発事故について「考えたくない」「考えても仕方ない」という人たちがけっこういるらしい。でも、そんなふうに思考停止状態になっていたら危機管理などできないだろう。どうやら格納容器の爆発は回避されたようだが、燃料プールのほうはまだまだ危機的状況だし、放射法汚染はこれから何十年にもわたって日本人の生活に大きくのしかかってくるはずだ。それに、この大事故が日本の今後を大きく揺るがすことは間違いない。これほど大変な事態が進行しているのに、無関心でいられるということが私には不思議でならない。

 しかし、考えてみれば多くの日本人がこれまで原発のことを何となく危険そうだと思いつつも、「考えたくない」「考えても仕方ない」、あるいは「事故が起きても何とかなる」と思ってきたのではなかろうか。自然保護だってそうだ。自然がどんどん壊されていっても何も問題ないなどと思っている人はほとんどいないだろう。山歩きや自然観察が好きな人だって沢山いる。自然は大切だと分かっていても、大半の人は自然保護運動などという面倒なことには関わりたくないのだ。日本では警察だって検察だって、司法だって本当におかしなことになっている。物事が論理的に決められるのではなく、お金や利権で動いていくのだ。そんなおかしな社会であっても、多くの人が見て見ぬふりをしている。あるいは、「なるようにしかならない」「世の中などそんなもんだ」と、はじめから諦めている。

 原発だって自然保護だって、あるいは警察や司法の問題だって、本当は自分たちの生活と関わっているのだが、直接的な利害関係でも生じない限り関心を持たないという人がむしろ普通なのだろう。何といってもそのほうが楽だし、安穏としていられる。そういう思考停止状態のツケが原発事故となっていま回ってきたともいえるのではないか。

 とすると、今後、日本がなんとか再生できるとしたなら「考えたくない」「考えても仕方ない」という思考を転換しなければならないだろう。日本人にそれができるのかと問われれば何とも心もとないが、しかしそうしなければ本当にこの国は終わってしまうのではなかろうか。残念ながら、私にはどうしても明るい未来が想像できない。

 原発事故は、日本人が好む「和」とか「協調性」で乗り越えられるようなものではない。前向きに考えれば何とかなるというものでもない。命がけで事故処理をし、個人個人が放射能に対して危機管理をしなければならないシビアな問題なのだ。

2011年6月27日 (月)

孫正義氏への疑問

 ソフトバンクの孫正義氏が脱原発を明言したときには、私は「原発タレント文化人の責任と姿勢」という記事の中で彼を評価した。しかし、孫氏が自然エネルギーの推進を声高に言い始めたときからなにか胡散臭いものを感じていた。

 何といっても孫氏はソフトバンクの社長だ。彼の発言は小出裕章さんや後藤政志さん、田中三彦さん、石橋克彦さんなどといった、それこそ何の利益や見返りを求めずに原発の危険性を訴えている人と同列に考えることはできない。とりわけ自然エネルギー促進発言を始めたときは、「グリーン・ニューディール政策」を打ち出したオバマ氏と大差ないと思った。

 孫氏への違和感はどうやら当たっていたようだ。院長先生は以下の記事で孫氏のことを書いているが、まったく同感だ。

脱原発に騙されないよう(院長の独り言)

 孫氏は耕作放棄地や休耕田に太陽光パネルを設置することを提唱しているというのだ。日本は山国であり、限られた平野部を中心に居住地や耕作地として利用している。食糧も自給できない国なのに、耕作放棄地や休耕田を発電の場として利用するという発想は信じがたい。福島周辺の農地がかなり汚染されてしまった今、早急に汚染の少ない地域の耕作放棄地や休耕田を農地に復活させなければならないだろう。私はこのことを4月15日に「耕作放棄地の活用を」という記事で書いている。

 太陽光発電を進めるのはいいが、土地が限られている日本では、太陽光パネルは建物の屋上や住宅の屋根を利用するのが基本だ。孫氏は日本の農業が滅びてもいいと思っているのだろうか?

 孫氏のことではもう一つ言っておかねばならないことがある。携帯電話の電磁波のことだ。このブログでも何回か取り上げたが、携帯電話の基地局からの電磁波も放射能と同じように周辺住民に健康被害を及ぼしているし、携帯電話の電磁波は脳腫瘍を誘発すると言われている。放射能の健康被害を指摘するなら、まずは自分の会社の電磁波問題にもきちんと対応しなければならない。しかし、私の知る限りそのような姿勢は見られない。

 携帯電話の電磁波問題を棚に上げて原発事故による放射能汚染を語ったところで、説得力はない。結局、孫氏は大企業の経営者であり、その言動には売名や利益という思惑が絡んでいるとしか思えない。

 孫氏に関しては「現代ビジネス」が詳しく報じている。

ソフトバンク孫社長が打ち出した「電田構想」は脱原発の福音か、それとも補助金狙いの新規事業か 

 「騙す」ということに関連して、興味深い記事を書いているのは「数学屋のメガネ」さんだ。原発推進の御用学者、大橋弘忠氏の主張がいかにいい加減であるかを論じていて面白い。確かにこれほど論理性のないことを平然としゃべるのは御用学者の典型だろう。

大橋教授の詭弁性について再度考えてみる1

大橋教授の詭弁性について再度考えてみる2 

ガラスバッジで福島の子どもを守るという欺瞞

 数日前、福島県は15歳未満の子どもと妊婦に線量計を配布することを決めたというニュースがあった。たとえば以下のNHKニュース。

福島県 子どもに線量計配布へ 

 このNHKのニュースでは線量計の配布は「原発事故による子どもへの放射線の影響を防ぐため」となっている。そして、小学生の母親の「線量計は欲しいと思っていましたが、高くて買えなかったので、とてもありがたいです」とのコメントまで紹介している。このニュースはあまりにも酷い。この母親はおそらく普通の線量計が渡されるのだと思ったのだろうが、子どもたちに渡す線量計というのはガラスバッジと言われるもので、放射線量が表示される普通の線量計ではない。そんな説明もせずに、何も知らない母親からコメントをとったのなら騙し行為だ。

 ガラスバッジとは積算外部線量が記録されるだけの線量計で、一定期間後に回収して製造会社がデータを取りだすというものだ。つまり、線量が表示されないガラスバッジを持っていても、被ばくに気をつけることなどできない。それを持っていた子どもに積算外部線量が報告されるかどうかも分からない。これではまるで子どもたちに被ばくの人体実験をしているようなものだ。そもそも被ばく線量を気にしなければならないところで子どもたちを生活させること自体がおかしい。

 院長先生はブログ「院長の独り言」でこのガラスバッジ(フィルムバッジ)について、いくつも記事を書いているのだが、これらの記事を読めば読むほど、福島の子どもたちが被ばくの人体実験に利用されようとしていることが理解できる。それを「子どもの放射線の影響を防ぐため」などと言っているのは恐ろしい。

国立がんセンター、フィルムバッヂを配布(福島県) 

原発で子どもを遊ばせる国-ニッポン

すべては、本当のことを認めてから

子ども・妊婦へのガラスバッジは寄贈(川俣町) 

フィルムバッジを持つということ(放射線管理の長い手) 

2011年6月26日 (日)

原発関係の署名のお知らせ

 脱原発に関わる署名が全国各地で行われているが、いくつかを紹介したい。以下の3つはいずれもオンライン署名ができるので、「紙の署名は面倒」と思う方でも簡単に署名できる。多くの人に呼び掛けて欲しい。

脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会を求める全国署名(さようなら原発1000万人アクション)

山下俊一の解任を求める県民署名(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)

福島の子どもたちを守るための緊急署名 避難・疎開の促進と法定1ミリシーベルトの順守を(FoE Japan)

 ほかにも、以下のサイトで原発に反対する署名を紹介している。いろいろなところで署名集めをしているので、いつどのような署名をしたのかメモしておいたほうがよいと思う。

STOP原発!原発阪大の署名ができるサイト

http://matome.naver.jp/odai/2130148259763568501

2011年6月24日 (金)

公開フォーラム『福島原発震災の真実』のお知らせ

 『柏崎苅羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会』が、7月10日に公開フォーラム『福島原発震災の真実』を開催する。事故の真相や放射能汚染などについて、専門家の方たちからかなり詳細な報告がなされるのではないかと思う。以下、同会からのお知らせを転載する。

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    柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会

     公開フォーラム 『 福島原発震災の真実 』

     < 2011/7/10(日)日本科学未来館にて >

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 3月11日の東北地方太平洋沖地震によって発生した「福島原発震災」は、いまだに収束の兆しが見えず、影響の深刻化、長期化が避けられない状況になっています。
 東京電力は、”想定外の津波”による電源喪失が原因であったと強調していますが、それは、懸念されていた「過酷事故」を起こしてしまったことへの責任逃れと、津波対策と非常用電源の補強をすれば、日本の他の原発は安全である、という言い訳づくりのための方便と言わざるを得ません。
 私たち、「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会(柏崎刈羽・科学者の会)」は、2007年7月の新潟県中越沖地震で、柏崎刈羽原発が被災した際、政府と東京電力が、科学的な検証に着手する前から、設計上の想定を大幅に上回る地震に見舞われた原発の「再稼働」を大前提としていたことを問題視し、科学者・技術者の立場から、政府や新潟県での検証に対して、専門的な情報提供、問題提起などを行ってきました。
 今回の「福島原発震災」についても、東京電力や政府からの情報開示が極めて不十分な状況の中で、「柏崎刈羽・科学者の会」の関係者が、原発の設計などにかかわってきた専門の立場から、事故の分析や市民への情報提供に努めてきました。
 この公開フォーラムでは、私たちが入手しうるかぎりの最新情報をもとに、「福島原発震災」の実情を一般のみなさんにもわかりやすく解説するとともに、福島以外の原発の危険性についても議論を深めていきたいと考えています。たくさんの方々のご参加をお待ちしております。

・日   時  2011年7月10日(日) 10:30~18:00
・プログラム  下記をご覧下さい
・会   場  日本科学未来館 みらいCANホール(約300席)
         JR新橋駅から新交通ゆりかもめ「船の科学館駅」
         下車、徒歩約5分
http://www.miraikan.jst.go.jp/guide/route/
・参 加 費  1,000円(資料代)
・主    催  柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会
・協    力  原子力資料情報室、高木学校、高木仁三郎市民科学基金
・参加申込み  多数の方の参加が予想されますので、事前に E-mail
        kk-heisa@takagifund.org または
        Fax 03-3358-7064 にお申し込み下さい。
   (申込多数の場合は、ご参加を受付できないことがあります。)

・問 合 せ 〒160-0004 東京都新宿区四谷1-21 戸田ビル4階
        柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会
        事務局長 菅波 完
        E-mail  
kk-heisa@takagifund.org
        Tel 070-5074-5985 Fax 03-3358-7064

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    柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会

      公開フォーラム 『 福島原発震災の真実 』

    ~~~~~~~~ プログラム ~~~~~~~~

 ※プログラムの内容および時間配分などは、福島原発の状況等によって変更になる可能性もありますので、ご了承下さい。

10:15 開場  10:30 開会

◆セッション1.「福島原発でなにがおこったのか」  

 メインスピーカー:田中三彦(サイエンスライター、元原子圧力容器設計者)
            伊東良徳(弁護士、六ヶ所村核燃サイクル訴訟弁護団)
 コメンテーター  :後藤政志(元東芝、原子炉格納容器設計者)
          小倉志郎(元東芝、原発技術者)

12:30-13:30  <昼食休憩>

◆セッション2.「放射線被曝の現状」

 メインスピーカー:阪上 武(福島老朽原発を考える会)
 コメンテーター  :崎山比早子(元放射線医学総合研究所主任研究官、高木学校)

◆セッション3.「いま改めて問う、日本の原発の危険性」

 ・地震の問題   :石橋克彦(神戸大学名誉教授)
 ・老朽化の問題 :上澤千尋(原子力資料情報室)
 ・電力会社・政府の姿勢
  -新潟県中越沖地震後の柏崎刈羽原発の検証を振り返って-
               :金子貞男(長岡市在住、原発からいのちとふるさとを守る
               県民の会)

◆セッション4.全体討論  

18:00  閉会 

2011年6月23日 (木)

地震による冷却剤喪失事故を無視して騙し続ける姑息な東電

 一昨日の原子力資料情報室による解説は、田中三彦さんによる東電シミュレーション批判だった。以下がアーカイブ。

http://www.ustream.tv/recorded/15539453 

http://www.ustream.tv/recorded/15524200 

 東電が5月16日に出した公式データに基づいて田中三彦さんが解析をした結果を説明したものだ。1号機のパラメータのデータを解析し、そこから何がわかるのかを説明している。

 田中さんは時間をかけて丁寧に説明されているので詳しいことはアーカイブを見ていただきたい。田中さんは、福島原発は地震そのものによる配管破断で冷却剤喪失事故を起こした可能性が高いとだいぶ前から指摘している。今回の田中さんの主張はおおむね次のようなことだ。

 田中さんの分析の要点は二つ。地震直後から圧力容器内の水位がどんどん下がっているが、どのように漏れたのかということと、格納容器の圧力が設計圧力の4気圧から7.4気圧に上昇したのはなぜか、ということ。

 田中さんは、配管が破断して格納容器内に蒸気が充満、圧力抑制プールが地震で揺れを生じ、蒸気が圧抑制室のプールに吸収されず、圧力抑制機能が働かずに格納容器内の圧力が上昇しつづけたのではないかと推測。配管破断は一気に壊れたのではなく、小さな破断が少しずつ大きくなったのだろうという。再循環系の配管が破断されたか、あるいは主蒸気管かもしれないとのこと。

 一方、東電は配管破断がなかったというストーリーをつくりたいために、急激なメルトダウンが起こって圧力容器に穴があき、格納容器に水蒸気が噴き出して圧力が7.4気圧まで上昇したということにした。配管破断がない、圧力抑制機能も落ちていない、非常用復水器が動いていない、という条件でシミュレーションをしている。しかし、東電の描いたシミュレーションは、データを解析すると辻褄が合わなくなる。東電のシミュレーションのとおりなら、メルトダウンはもっと早く起きていなければ説明がつかない。東電は事故原因を地震ではなく、津波による電源喪失にしたいということだ。

 早期にメルトダウンがあったとしなければ、地震による配管破断を無視した都合のいいシミュレーションをつくることができない。だから、わざわざ1号機ではメルトダウンがかなり早い時点で起きていたと後になって発表したのだ。そして辻褄の合わない水位計の値については、嘘ということで誤魔化している。こういう虚偽のシミュレーションをでっちあげて、IAEAに報告していたということらしい。

 この田中さんの説明は非常に重要だ。東電は何としてでも地震そのものによって原子炉が壊れたということを認めたくないのだ。事故の原因を津波による電源喪失だとすることで、津波対策をすれば原発を再稼働しても問題ないとしたいのだろう。何と姑息なのだろう。そして、政府もそれに同調して再稼働の方向に動いている。

 これほど国民を馬鹿にしたことはない。いったい、東電も政府もいつまで国民を騙しつづけるつもりなのだろうか。

2011年6月22日 (水)

拡大する放射能汚染に国民はどう対処すべきか

 今、原発についていちばん積極的に情報を発信しているマスコミは、現代ビジネスではないかと思う。最近の記事をいくつか紹介。

原発から60km人口29万福島市内が危ない 異常な量の放射性物質を検出

政府はこれも隠している 高濃度汚染水は地下水になった

原発担当大臣なのにその気になってる海江田万里の「軽薄」 

 以下のYou Yubeの動画も、現代ビジネスの記事とかなり重なる内容だ。

 どうやら溶けた燃料は格納容器の底を突きぬけ、地中にのめりこんでいる可能性が高い。少なくとも1号機はチャイナシンドローム状態だろう。そうであれば、いつまでも循環式の冷却にこだわっていても意味はない。とてつもない高濃度の汚染水はすでに地下へ、海へと拡散している。

 今の福島原発は人類が経験したことのない過酷な事態となっており、手がつけられないような有様だ。もはや戦争と同じような非常事態なのだ。ただし、放射能が目に見えないために、非常事態だと思っていない人が多いことが戦争とは決定的に違う。この過酷な現実を国民一人ひとりが知らなければ、今後の生活設計をどうすべきか考えることもできないだろう。それは何も福島近郊の人たちに限ったことではない。

 それなのに、いつまでも本当のことをはっきり言わず、事故を過小評価し、国民を安心させようと躍起になっている東電には、もううんざりだ!

 九州の玄海原発も非常に危うい状況らしい。日本に安全なところはなさそうだ。

【放射能】玄海原発は爆発する(eirene’s memories)

2011年6月20日 (月)

泊原発の廃炉を求め弁護士らが提訴へ

 今日の北海道新聞社会面に「泊廃炉求め提訴へ 道内弁護士ら全国と連携、千人規模」との記事が掲載された。以下のネット版は記事の前半のみが掲載されている。

泊原発の廃炉求め提訴へ 道内弁護士らが全国と連携、千人規模 

 この裁判の中心になっているのが、道警の裏金問題や環境問題で活躍している市川守弘弁護士だ。市川弁護士は、「脱原発の国民投票をめざす会」の代表でもある。

 7月7日に「泊原発廃炉訴訟の会」の発足集会を開き、千人規模の原告団結成を目指すとのことだ。私は7月7日の集会には参加できないが、原告団には参加したいと思う。

 道新のネット版には7日の日時が掲載されていないので、ここに紹介しておきたい。参加は自由とのこと。関心のある方はぜひ参加して原告団にも加わってほしい。

日時:7月7日 午後7時より
場所:かでる2・7(札幌市中央区北2条西7丁目)
問い合わせ:市川弁護士 011-281-3343

 先の記事に書いたように、世論調査では日本国民の8割以上が廃炉を求め、大半が原発の危険性を認識している。それでも国は原発を維持していくつもりのようだ。高橋はるみ知事も脱原発派ではない。

 最悪レベルの過酷事故が進行中でも、いくつもの団体が署名を集めても、デモをやっても、ネットで原発反対の発言をしても、国は頑なに原発維持路線を変えない。ならば、実効力のあることを実践していかなければならないだろう。その手段として裁判や国民投票がある。北海道新聞の記事で、市川弁護士は以下のようなコメントをしている。

 「福島の事故後も、裁判所は国の安全審査に合格していれば安全とする従来の判断を続けるのか。裁判所の政治的責任を問いたい」  ところで、毎日新聞の以下の記事をお読みいただきたい。政府は汚染拡大防止のために地下ダム建設を考えているとのことだが、東京電力が抵抗しているのだという。東電は、もやは終わっている。

風知草:株価より汚染防止だ=山田孝男(毎日jp)

日本国民の大半は原発に不安を抱き廃炉を望んでいる

 昨日19日付の北海道新聞に、日本世論調査会が今月11、12日に実施した原発についての全国世論調査の記事が掲載されていた。この調査結果によると、現在54基ある原発について「直ちにすべて廃炉」が9.4%、「定期検査に入ったものから廃炉」が18.7%、「電力需給に応じて廃炉を進める」が53.7%、「現状維持」が14.1%、「分からない・無回答」が4.1%だった。廃炉を進めるべきだと答えた人は合計で81.8%だ。

 また、福島の事故後は、「大いに不安を感じていた」と「ある程度感じていた」が合計で94%だった。

 大半の国民が原発に大きな不安を感じ、廃炉を求めていることは明らかだ。福島の原発事故の収束がまったく見えない状況であること、東電が情報の後出しや事故の過小評価ばかりしていることも不安要素や不信感につながっているだろう。

 この世論調査については小笠原信之さんが結果を具体的に示している。

一般国民は脱原発へ着実に認識を改めだしたが、まだ残る不安・・・・・・(小笠原信之のコラムログ「閑居愚考」)

 私はこの数字を見て、マスコミに踊らされている日本人も相当危機感を募らせてきたと思ったのだが、よくよく考えてみたら小笠原氏の指摘しているように「電力需給に応じて廃炉を進める」という人たちが53.7%もいることが気になる。今ここで、原発推進派が真夏の電力供給不足やら経済のことを大々的にアピールしたなら、「現状維持」を選択する人が出てくるかもしれない。前回の記事にも書いたが、現に政府は「電力供給の不安、コストの上昇は国内投資への抑制、企業の海外への回避を呼び起こし、産業の空洞化を招く恐れがある」と、恥も反省もなく原発の必要性をアピールしているのだ。

 やはり、過半数の人たちは不安だと思いながらも、原発推進派の発する「電力不足」「経済の低迷」というアピールに影響され揺れ動いているのだ。

 ところで4号機は非常に深刻な状況らしい。

4号機建屋機器から強い放射線か 水位低下、遮蔽されず(47NEWS)

 この記事では「機器を水に漬けて保管しているピットの水位が低下、水による放射線遮蔽効果がなくなり、露出した機器から強い放射線が出ている可能性が高い」としているが、機器から高い放射線が出るというのはどういうことかと不思議に思った。ピットと使用済み燃料プールが繋がっているなら、燃料プールの水位も低下しているということであり、機器より燃料プールの燃料は大丈夫なのかと危惧するのが自然だ。

 と思っていたら、木下黄太氏のブログでやはり同じ懸念が書かれていた。

要注意:4号機の危機はさらに深刻。プールの使用済み核燃料が危ない。 

 4号機ではこれまでにも何度も大量の水蒸気や煙のようなものが出ていたが、東電は説明を避けていた。今になってこのような新聞記事が出たということは、やはり非常に警戒しなければならない事態ではなかろうか。例のごとく隠しておいてからの後出しだ。2号機の2重扉も開放されたし、放射線物質の大量放出が懸念される状況だ。

 以下の日刊ゲンダイの記事もかなり衝撃的だ。メルトスルーした核燃料がすでに地下水汚染を起こしている可能性が高い。汚染水ももうじき溢れそうだ。

もうダメだ・・・福島の海も川も水道も・・・汚染水決壊カウントダウン

 電力需要とか経済云々いっている場合ではなかろう。

2011年6月18日 (土)

福島の原発事故を食い物にするアレバ

 福島の原発事故のマスコミ報道では、汚染水の処理のことばかりが流れてくる。原発事故のあとにアレバが乗り込んできたときには、商魂の逞しさと原発推進にお墨付きを与えるためだろうと直感したが、原発企業の商魂の逞しさには辟易とする。

深層レポート やはりハゲタカか、アレバ社が狙う「さらなる旨み」(現代ビジネス)

 小出裕章さんは、汚染水をタンカーで柏崎に運んで処理することを以前から提案している。汚染水の処理は何も海外の企業に依存しなくても日本でできることだという。後藤政志さんも、ずっと前からタンカーの提案をしていた。ところが政府は手っ取り早いタンカーの提案はまったくの無視で、アレバに頼りっきりだ。その金額といったら目が飛び出るような費用だ。汚染水の処理装置はそれほど複雑なものとは思えないが、なぜこんな高額な費用がかかるのだろうか。アレバに大金を投じるのは、やはり原発利権を手放したくないからだろう。それにしてもアレバのあさましさには唖然とする。

 ところで、東電は高濃度汚染水処理システムを稼働させたところ、1カ月で交換予定だったセシウム吸着装置がたったの5時間で交換基準になったという。これは汚染水の濃度がものすごく高いことを意味しているのではなかろうか。それにしても、1カ月の予定が5時間しかもたなかったというのだから、東電の甘い予測が浮き彫りになった。

 原発事故の深刻な状況はまったく改善されていないどころか、暗礁に乗りあげてしまった感がある。汚染水は増え続け、海だけでなく地下水の汚染も懸念される。以下は日刊ゲンダイの記事だが、都内でも放射線量がかなり高いところがあるのが現実だ。

都内170カ所で放射線量を測ってみた(日刊ゲンダイ)

 東日本の各地で下水処理場の汚泥から放射性物質が検出されていることからも、相当量の放射線物質が舞い降りたのだ。福島どころか、関東などでも鼻血や喉の痛みなどを訴える人が多いというから、かなりの人たちが被ばくしたのだろう。これから日本がチェルノブイリのようになっていくのかと思うと本当に暗澹たる気持ちになる。

 そんな状態なのに、政府はなんと運転中止中の原発の再稼働を促したという。

原発:政府、再稼働促す 事故対策は「適切」 経産省、自治体に直接説明へ(毎日jp)

 その理由を、海江田経産相は「電力供給の不安、コストの上昇は国内投資への抑制、企業の海外への回避を呼び起こし、産業の空洞化を招く恐れがある」と説明したそうだが、まったく狂気の沙汰だ。欧米人がこのニュースを知ったなら、日本人の馬鹿さ加減に呆れるだろう。電力不足など、工夫次第で何とでもなるはずだ。日本でも過半数の人たちが原発の縮小や廃止を求めているのに、よくこんなことが言えるものだ。

 これまで日本国民は原子力ムラの住民にさんざん騙されてきたのだ。あの大橋弘忠という御用学者は、今は何も言えないではないか。

原発御用学者リスト@ウィキ 大橋弘忠 

 今こそ国民一人ひとりが強い意思をもって反対していかなければ、惨事は繰り返されるだろう。北海道の人たちは危機感が薄いように思えて仕方ないが、決して他人ごとではない。

2011年6月17日 (金)

批判ブログの削除に必死な幻冬舎ルネッサンス

 幻冬舎ルネッサンスとトラブルになっている「ミッフィー」さんのことは、「幻冬舎ルネッサンスという不可解な出版社」で書いた。ミッフィーさんが、まず元文芸社社員の告発ブログ「文芸社・幻冬舎R・日本文学館等自費出版(出版費用著者負担エディション)よろず相談質 クンちゃんのエディタールーム」の以下の記事にコメントをしたのが、事の始まりだ。

記事タイトルを入力してください(必須) 

 その後、「クンちゃん」は、このミッフィーさんの問題を記事として取り上げた。

栗田ちかん裁判はちょい休み! ミッフィー問題をどうすんべか?(通算NO44) 

 これらの記事のコメント欄でミッフィーさんが幻冬舎ルネッサンスとのトラブルの経緯を書いているのだが、内容証明郵便で在庫500冊の買い取りを要求する文書を送りつけられたり、弁護士事務所に呼び出され、不当な誓約書へのサインを強要されたという。その誓約書というのは、「ブログで幻冬舎ルネッサンスの誹謗中傷をしない」という内容らしい。これが事実であれば、あまりにも著者をないがしろにした強引な対応というほかない。

 さらに、「洋々」さんという方がやはり幻冬舎ルネッサンスの告発に加わった。この方も幻冬舎ルネッサンスとトラブルになり、ブログを削除せよとの内容証明が送られてきたらしい。さらに警察からも呼び出しがあったというのだから、信じがたい対応だ。

 ミッフィーさんのコメントからは、契約時の説明不足はもとより、いろいろな問題点があるように思える。

 幻冬舎ルネッサンスというのは、著者とトラブルになったらきちんと話し合いをして解決するということができないのだろうか? 著者のブログが名誉毀損ならば、まずどの記事のどの表現が名誉毀損なのか指摘し、話し合いをするのが筋だろうが、「ミッフィー」さんや「洋々」さんの書き込みからはそういった姿勢が見えてこない。ブログに不都合なことを書かれたら、内容証明郵便や弁護士事務所への呼び出しでブログ削除に乗り出すのであれば、とてもまともな会社とはいえない。

 トラブルになったら力ずくで何とかしようという対応をとっているから、ますます信頼を失ってこじれてしまうのだろう。まともな対応をしないから、ブログのコメントで告発されてしまうのだ。まったく危機管理ができていない会社と言うほかない。

 そもそも、著者に期待させるような勧誘をして契約させ、著者からできる限りお金を絞りとろうという出版形態をやっているから、著者とトラブルになるのだ。文芸社もそうだが、そこから変えていかなければトラブルはなくならないだろう。

 トラブルや批判をブログで書かれるのが嫌なら、内容証明郵便を送りつけたり口止めをするのではなく、トラブルをなくす努力をするしかない。口止めなどしても、いつかはバレてしまうのだ。さっさと悪質な商法から足を洗えばいいのに、なぜあのような商法にしがみついているのだろう。

 こういうことを続けていたなら、やがて著者から訴えられることにもなりかねない。裁判など起こされたら、出版社にとってはマイナスにしかならないだろう。

 もし碧天舎や新風舎のように倒産してしまったなら、契約中の著者だけでなく、下請けの会社や社員に大変な迷惑をかけるのだ。庶民にとって数百万円もの出版費用は大金だが、倒産によって本も出なければお金も戻らない人が出てしまう。著者にとってそれがどれほど悲惨なことか、経営者は分かっているのだろうか? そのことを肝に銘じてほしい。経営が苦しくなったら会社の規模を縮小し、何としても倒産を避けるべきだ。

 ところで、このところ私のところに不可解な電話がある。受話器を取ると、すぐに切ってしまうのだ。以前も同じような電話が何度もかかってきたことがある。

 それに、6月10日と12日に、私のブログに英語の不審なコメントが計4件あった(削除済み)。IPアドレスを調べたところ、アメリカ、台湾、ウクライナ、ロシアを経由していることが分かった。おそらく発信地を分からないようにしているのだろう。

 いずれにしても嫌がらせとしか思えない。6月6日に「興信所を使って私のことを調べていた文芸社」という記事を書き、12日に「幻冬舎ルネッサンスという不可解な出版社」という記事を書いたが、これと関係しているのだろうか?

【関連記事】
次のライバルは幻冬舎ルネッサンスか
幻冬舎ルネッサンスという不可解な出版社
自費出版社を標榜する幻冬舎ルネッサンスが商業出版をしていた

2011年6月16日 (木)

大量に飛散したエゾマツ花粉

 今年の春は本州でもスギ花粉が大量に飛んだそうだが、北海道でもエゾマツの花粉が大量に飛散した。

 エゾマツは毎年花粉を飛ばすのだが、花粉の時期は洗濯物も外に干せない。その量は年によって違うのだが、多い年は車の上がうっすらと黄色になるほど飛んでくる。

 今年はどうやら大当たりだ。少し前のことだが、朝、郵便受けから新聞を出すと、花粉がびっしりついてザラザラしていた。新聞も郵便物も外で花粉を払ってからでないと部屋の中が花粉だらけになってしまう。こんな年も珍しい。

 飛散した花粉を実体顕微鏡で見てみたが、ほとんどがエゾマツ(トウヒ属)で、トドマツ(モミ属)も少しだけ混じっていた。花粉では種の区別はできないが、属の区別はできる。

 黄砂が降ったときは雪が薄黄色に汚れるが、花粉の時期は地面がうっすらと白っぽくなることもある。昔は、大雪山国立公園の針葉樹林帯は今よりもずっとエゾマツの優先する森林だった。かつて営林署で働いていた人の話によると、花粉が大量に飛散した年は、まるできな粉をまぶしたようだったという。

 下の写真が花をつけたエゾマツだ。花をびっしりつけているので赤茶けて見えるが、遠目には枝先が枯れているかのように見える。

P10207711

 これは、地面に溜まった花粉。雨で流れて集まったのだろうが、すごい量だ。

P10207742

 こちらは然別湖の湖畔に浮かぶ花粉。

P10207763

2011年6月14日 (火)

福島原発4号機はどうなっているのか?

 このところ、原子炉の状況がちっとも伝わってこない。4号機はしばしばモクモクと水蒸気を上げている。どうやら昨夜も大量の水蒸気に覆われたようだ。以下の動画は14日午前0時から1時までの様子を3分間に短縮したものだ。

 今朝、私が「ふくいちライブカメラ」を見たときも、4号機は水蒸気でほとんど見えなかった。ところが、4号機で何が起こっているのか東電は知らせようとしない。相変わらずの隠蔽だ。

 ところで、どうやら日本国民より米国の技術者の方が福島第一原発の状況を把握しているようだ。米国のフェアウィンズ・アソシエーツ社のエンジニアであるアー二―・ガンダーセン氏は、今回の福島の事故についていろいろなところで語っている。

 以下は、アーニー・ガンダーセン氏のインタビュー(日本語訳)を紹介しているブログだ。4号機のことについても語られている。

フェアウィンズアソシエーツのアー二―・ガンダーセンインタビュー:「福島原発事故はわれわれが考えるよりはるかに危険」パート1 

フェアウィンズアソシエーツのアー二―・ガンダーセンインタビュー:「福島原発事故はわれわれが考えるよりはるかに危険」パート2 

フェアウィンズアソシエーツのアー二―・ガンダーセンインタビュー:「福島原発事故はわれわれが考えるよりはるかに危険」パート3 

フェアウィンズアソシエーツのアー二―・ガンダーセンインタビュー:「福島原発事故はわれわれが考えるよりはるかに危険」パート4 

 東電が4号機について沈黙すればするほど不気味だ。とにかく建屋の倒壊だけは何としてでも防いでほしい。

 ところで、日ごろ医者にはほとんどかからない私だが、先週は耳鼻科に行った。2、3カ月くらい前からときどき耳の奥に違和感があり、頭痛や喉のヒリヒリ感もあったのだが、先週は耳の違和感が鈍痛に変わって耳元が火照り、微熱も出てきた。食器の触れあう音なども頭に響く。もしかしたら中耳炎ではないかと耳鼻科に駆け込んだ。

 医者は「耳は何でもありません」と言う。そして喉と鼻がやや炎症を起こしているので、それからくる痛みでしょうとのことだった。薬を飲んだら耳の鈍痛は改善したが、喉のヒリヒリが治まらない。こんなことは初めてだ。

 3月下旬から4月はじめにかけて1週間ほど東京に行ったものの、私が住んでいるのは北海道だから、まさか放射線被ばくによる症状ではないだろう。しかし、何とも気になって仕方ない。

脱原発デモやアクションを妨害する警察官

 6.11の脱原発アクションでは、どうやら大勢の警察官が警備に繰り出したらしい。インターネットの動画にも、デモを取り囲む青い制服の警察官の姿があちこちに映っていた。たかが市民が街頭を歩くだけなのに、まったく大げさだ。逮捕者は出なかったのだろうかと気になっていたのだが、新宿のアルタ前では弁護士さんによる飛び入りの演説があったという。以下をお読みいただきたい。

51年目のスイッチ・・・6月11日・新宿反原発デモに参加して・・・呼びかけ人・高山俊吉(裁判員制度はいらない!大運動)

 やはり、アルタ前では警察官が集まった群衆を取り囲んで解散を迫っていたらしい。それにしても、高山俊吉弁護士の発言は圧巻だ。一部を以下に引用しよう。

 何だこのざまは。ふざけるんじゃない。
 警察官の君たちも被曝しているんだぞ、君たちの家族も被曝しているんだぞ。
 原発反対を言っているみんなは君たちの命を含めてみんなが死なないようにがんばっているんだ。
 東電の味方をして自分がもっと被曝したいのか。恥を知れだ。君たちは今何をしているのかわかっているのか。
 私は弁護士だ、法律家だ。いま表現の自由という言葉を聞いた。
 法律家として私は断言する。そのとおり、みんなに正義がある、彼らには絶対に正義がない。
 生きるか死ぬかの話の時に、何の規制か、何のルールか。

 この発言のあと、大勢いた警察官が消えてしまったとそうだ。

 小笠原信之さんも、アルタ前で「解散しなさい」と拡声器で呼びかける女性警察官のことに触れている。

6・11デモ-私の見た光景と「犬HK」の報道(小笠原信之のコラムログ「閑居愚考」)

 警察官は職務のことしか頭にないのだろうが、このような事態のときに人間としてどうあるべきか、と考えないのだろうか? 職務で出てきているなら、事故などが起きないかどうか見守っているだけで十分だろう。市民が合法的な方法で必死に危機を訴えているのに、職務を盾に妨害する警察官には「恥を知れ」と言いたい。

脱原発に関するマスコミの姿勢と情報操作

 今日の北海道新聞の一面トップはイタリアの脱原発国民投票のことだった。関連記事が2面と7面にも掲載されていた。イタリアの国民投票の結果は、反原発票が94.4%だったという。あのいかにも楽天的に見えるイタリア人でも、原発に対する危機意識は強い。未だに事の重大性を認識できない日本人は、やはり思考停止状態のようだ。

 日本のマスコミは、海外での脱原発の動きはそれなりに伝える。でも、自国のことといったらどうだろう。「脱原発の国民投票を実現させよう!」に書いたように、日本でも脱原発を問う国民投票をやろうという動きがあり、4月から署名を集めている。イタリアの国民投票のことをこれだけ大きく伝えるのなら、なぜ「日本でも弁護士らによる市民団体が脱原発の国民投票を呼び掛けている」くらいのことを伝えないのだろう。

 そしてさらに呆れたのがNHKラジオのニュースだ。NHKの行った世論調査によると、国内の原子力発電所を「減らすべきだ」と答えた人が、47%だったと言っていた。問題は、「すべて廃止すべき」という意見が18%だったことを伝えないことだ。以下のニュース記事を読んでいただきたい。

世論調査“原発縮小”半数近くに(NHK NEWS)

 この世論調査の結果は、国内の原発について「増やすべきだ」が1%、「現状を維持すべきだ」が27%、「減らすべきだ」が47%、「すべて廃止すべきだ」が18%なのだ。「減らすべき」と「すべて廃止すべき」が合わせて65%なのだから、過半数の国民が原発に対して否定的という結果なのに、脱原発派は半数に満たないと錯覚するような報じ方だ。これはNHKによる一種の情報操作ではないか。

 こういうマスコミの姿勢は本当に情けない。脱原発の国民投票のことは、まだまだ知られていない。だから、皆さんに「この国民投票を実現させるための署名のことを是非拡散してほしい」ともう一度呼びかけたい。マスコミが無視を決め込んでいるのだから、インターネットや口コミで広めていくしかない。ツイッター、フェイスブック、メール、ホームページ、口コミなど、なんでもいいので拡散してほしい。

脱原発の国民投票をめざす会」のHPをお読みいただき、請願書をダウンロードして署名を集めていただきたい。以下が請願書(PDF)だ。

http://2010ken.la.coocan.jp/datsu-genpatsu/pdf/seigansho.pdf

2011年6月12日 (日)

幻冬舎ルネッサンスという不可解な出版社

 このところ、元文芸社社員の告発ブログ「文芸社・幻冬舎R・日本文学館等自費出版(出版費用著者負担エディション)よろず相談室 クンちゃんのエディタールーム」は毎日拝読しているのだが、今日は驚くべきコメントを発見した。なんと「クンちゃん」が間違ってアップしてしまった記事についている「ミッフィー」さんのコメントだ。以下の記事のコメント欄を読んでいただきたい。

記事タイトルを入力してください(必須) 

 この方、私のブログ経由で「クンちゃん」のブログを訪問したらしい。私のブログというのだから、以下の記事を読んだのだろう。

興信所を使って私のことを調べていた文芸社 

 それはともかくとして、このミッフィーさんのコメントの「幻ルネは文芸社さんにも負けず劣らずのどぐされヤクザです。とにかく内容証明を送りつけて、著者のブログ潰しに余念がありません。応じない場合は電話攻撃、さらには弁護士事務所に呼び出しての、誓約書への署名捺印などを強要します。幻ルネにも触れていただけますと非常に嬉しい。。。」が事実であるなら、幻冬舎ルネッサンスという会社はとんでもないことをやっていると言うしかない。

 著者のブログ潰しというのは、どういうことだろうか? 自分の本の宣伝をしている著者ブログなら大歓迎のはずで、潰すということにはならないだろう。とるすと、幻冬舎ルネッサンスの批判とかトラブルなどを書いたところ、ブログを削除せよと内容証明郵便を送りつけたのだろうか? それにしても、著者を弁護士事務所に呼び出して誓約書に署名捺印をさせようとしたのなら、出版社としてあるまじき行為だろう。

 そういえば、「幻冬舎ルネッサンス」とネット検索すると、得体の知れないサイトがたくさん出てくる。やたらに幻冬舎ルネッサンスを高く評価して持ちあげているのだ。

 たとえばこちらのサイト。

自費出版会社検証サイト 

 このサイトの「自費出版比較ランキング」という記事では幻冬舎ルネッサンスが第1位で、文芸社が2位だというのだ。これまで私が批判してきた出版社が上位なのだから、これはもう嗤うしかない。それでいて、このサイトでは「悪質な出版社に気をつける」とか「出版詐欺の手口を知っておく」などという記事がある。「倒産した中堅の自費出版社」とは新風舎のことだろう。また、水増し請求で訴訟になった事例というのは、恐らく高村明子さんが文芸社を訴えた裁判だろう。悪質出版社を持ちあげておいて、悪質出版社や出版詐欺に気をつけろというのだから、まるでマンガだ。

 そもそも幻冬舎ルネッサンスの商法は「共同」とか「協力」を謳っていないだけで、基本的には新風舎や文芸社と変わらない(これについては「次のライバルは幻冬舎ルネッサンスか?」を参照していただきたい)。個人出版・自費出版と言っておきながら、その中身は著者が幻冬舎ルネッサンスの出版事業に一方的に資金提供するという契約だ。アマチュアの本はそう簡単には売れないのに、安易に流通させることも問題だ。こういう契約のいったいどこが「個人出版」なのだろうか? 私は以前からこういう不公正な出版形態自体が悪質だと指摘しているのだ。だから、このサイトはまったく信用できない。私には幻冬舎ルネッサンスに誘導するための「ヤラセ」サイトとしか映らない。

 そして、上記のサイトをリンクさせている以下のサイトも不自然だ。

幻冬舎ルネッサンスの評判を知りたいならば(生活に欠かせない知恵)

 こちらのサイトもヤラセにしか見えない・・・。

自費出版社比較ランキング(評判の自費出版社比較サイト)

 これらのサイトに共通しているのは、私が「悪質」と批判している出版社を持ちあげていること、そしてどこの誰が書いているのかさっぱり分からないことだ。自費出版社は全国に多数あるのに数社だけを対象にし、比較の基準も示さないというのも怪しい。

 「ミッフィー」さんのコメントが事実であるなら、幻冬舎ルネッサンスはブログで批判的なことを書いた著者に圧力をかけているということなのだろう。ということは、よほどインターネット上での評判を気にしていると思われる。そこまでして知られたくないようなトラブルがあるのだろうか・・・。

 まあ、新風舎や文芸社とほぼ同じ商法をしているのだから、トラブルが起きないほうが不思議だ。幻冬舎ルネッサンスは「幻冬舎」という出版社の知名度を利用して信頼を得ようとしているように見える。しかし「幻冬舎」がまともな出版社なら「幻冬舎ルネッサンス」のような商法には関わらないだろう。

【関連記事】
次のライバルは幻冬舎ルネッサンスか
批判ブログの削除に必死な幻冬舎ルネッサンス
自費出版社を標榜する幻冬舎ルネッサンスが商業出版をしていた

脱原発デモを大きく伝えないマスコミ

 今日の北海道新聞を見て、呆れてしまった。原発震災から3カ月目の昨日6月11日は、脱原発のアクションが日本各地で行われたのに、一面にはその関連の記事がまったく見当たらないのだ。デモの記事は第2社会面に出てはいたが、それほど大きなものではない。

 昨日のラジオのニュースでは、新宿で2万人が集まったといっていた。新宿駅東口アルタ前でのサウンドデモの様子はインターネットでも見たが、すごい熱気だった。全国各地でデモや集会があったはずだし、北海道でも複数の街でデモなどがあった。日ごろおとなしい日本人が、同じ意識のもとにこんなに集まることなど滅多にない。しかも老若男女、さまざまな人たちが動いた異例ともいえる意志表示だ。1面で大きなカラー写真をいれて取り上げるべき出来事だろう。

 もちろんネットではこの日のアクションがいろいろ報告されている。以下はレイバーネットに掲載された記事だ。

写真報告:反原発デモ・芝公園 

写真速報:脱原発パワー炸裂、アルタ前に2万人 

渡部通信~「脱原発100万人アクション」に参加して 

群馬の6.11反原発デモ 

東京電力、福島代表40人を門前払い! 

6.11アクション*サンフランシスコでも署名提出行動 

6.11アクション:つくばで400人「研究者はびびらないで発言しろ~」 

6.11アクション:大阪に4000人、楽しかった音楽デモ

 以下はJanJan Blogの記事

東京・練馬で「すべての原発を止めよう・怒りの大集会」開催 

6.11脱原発in名古屋。参加者800人。在特会の歓迎(?)も

震災から3カ月、都心で大規模な脱原発デモ

 市民の意思表示であるデモの様子を大々的に伝えられないマスコミって、どっちの方を向いているのだろう。

2011年6月11日 (土)

脱原発の国民投票を実現させよう!

 マスコミではあまり報道されていないようだが、「脱原発の国民投票を目指す会」(代表は弁護士の市川守弘氏と河内謙策氏)が署名を呼び掛けている。

 脱原発のためには、国民が署名、デモ、インターネット、集会など、さまざまな形で声を上げ、行動するしかない。脱原発の国民投票を実現させるために、この署名を多くの人に呼び掛けていただきたい。以下が呼び掛け文と署名の要領だ。

********************

私たちは、「このままでは日本は亡びる」「脱原発の国民投票を成功させるしかない」という思いから結成された、政党から独立した、小さな法律家・市民の団体です。

福島第一原子力発電所の大事故は、私たちに原発事故のすさまじさと「原発は絶対に安全だ」といわれてきたことが如何に事実と異なるものであるかを教えてくれました。私たちは、これ以上の原子力発電所の新設・増設を禁止し、既存の原子力発電所については危険なものから段階的に廃止する以外ない、再生可能エネルギーへの転換を実現すべきだ、と考えます。

私たちは、日本の原発政策の根本的転換を実現するための最も確実な道は、脱原発の国民投票を成功させ、それを背景に脱原発の法律を制定し、その法律の力で原発企 業や原発関係者の行動をコントロールする以外ないと考えます。

個別の原発の廃止を積み重ねていこうと考えておられる方もいらっしゃると思います。その努力を私たちは否定するものではありませんが、問題は全国的なレベルの問題にもなっていると思います。日本の国の主権者は私たち国民です。私たち国民が、国民投票という形で明確に脱原発の意思を表明するならば、日本が脱原発の新しい道を歩み始めることは間違いありません。イタリアでも国民投票が実施されることになりました。

しかし、日本で国民投票を実現するには、多くの国民が国民投票を望んでいるということを国会に分かってもらい、そのための法律を制定してもらわなければなりません。それゆえ、私たちは圧倒的多数の国会請願署名を皆様と一緒に集めたいと思っています。今こそ日本国民の“原発NO!”の意思を総結集しましょう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

署名の要領

1 署名をする人:
[請願事項]と[請願の趣旨]に賛成であれば、思想・信条を問いません。個人でも団体でも可。個人の場合は未成年でも可。日本在住であれば国籍は問わない(ただし、国民投票の投票権者は、日本人に限定していることをご理解ください。)実名・正式名称のみ可(ただし個人情報は本署名行動以外利用しません)。匿名は不可。公表を了承された方の氏名・職業・在住県名のみ公表いたします。

2 署名の方法:
署名希望の方が署名用紙(「請願書」)に自分で署名(!)して、署名用紙を脱原発の国民投票をめざす会(〒112-0012 東京都文京区大塚5-6-15-401保田・河内法律事務所内)へ郵送してください。何人かまとめて送るも可。FAXやインターネットによる送付は不可。署名用紙は、脱原発の国民投票をめざす会にFAXまたは郵便で請求していただくか(氏名住所をご連絡ください。郵便の場合は郵便切手140円を同封してください)、インターネットに開設する予定のサイトからダウンロードしてください。もちろん会に連絡しないでコピーして増し刷りすることは可。団体の方が署名する場合には、氏名のところに団体名、職業のところに「代表取締役」などの肩書きと代表者名をご記入ください(新しい署名用紙を自分で工夫して作成していただいても結構です)。

3 署名の期限:
当面、本年5月末を第1次集約、7月末を第2次集約、9月末を第3次集約とします(それ以降のことは、後日発表します。)集約後、適切な時期に衆議院議長・参議院議長に請願する予定です。

4 寄付(カンパ)について:
私たちの運動を盛り上げるための寄付(カンパ)をお願いいたします。寄付は私たちの会にお送りいただくか、近日中に開設予定の郵便振替の口座をご利用ください。

5 結果の報告など:
結果は、インターネットを通じて報告いたします。私たちへの連絡は、FAXか電話にてお願いいたします。私たちへのFAXや郵便で記載された内容はインターネット等で公表することがあります(公表が不都合な場合には、その旨を明記してください)。

6 私たちの請願事項等に賛成だが、自分たちの団体として別個に請願したいという場合には独自に署名用紙を作成して請願していただいて結構です。

*「脱原発の国民投票をめざす会」のHPは以下
http://2010ken.la.coocan.jp/datsu-genpatsu/index.html

2011年6月10日 (金)

明日6月11日の脱原発アクションに参加を!

 先日もお知らせしたが、東京近郊の方は是非以下のアクションに参加を! 黄色い服、黄色い小物などを身につけてのお散歩だ。

①「6月11日(土)午後から官邸や国会周辺にお散歩しましょう」
②「黄色のリボンや黄色の帽子など黄色の物を身につけましょう」

 原発震災から3カ月目の明日は全国で脱原発アクションがある。北海道でも札幌のほか函館、長万部、伊達、旭川、江別、上士幌、釧路で予定されている。時間や集合場所など詳しいことは以下を参照していただきたい。

http://nonukes.jp/admin/queryaction.php?mode

http://nonukes.jp/wordpress/?page_id=87

 日本のデモはなかなか盛大にはならないのが常なのだが、明日は一人ひとりが意思表示をしてほしいと思う。アクションに参加できない人も、多くの人に呼び掛けて欲しい。

放射能封じ込めの対策が見えない福島原発

 私がときどき見ているサイトに「THE JOURNAL」がある。中でも高野孟氏による「高野論説」は共感できる内容が多い(それにしても、このサイトの著者たちはどうしてこうも男性ばかりなのだろう)。

 6月9日の「すでに半壊状態の日本の原発体制-“頓死”か“安楽死”のどちらかしかない」も現状をよく言い当てていると思った。

 高野氏が指摘しているように、今は54基ある原発のうちの17基しか稼働していない。それでも世の中は停電することもなく回っている。しばらくは高齢化社会だし人口も減少しているのだから、エネルギーを増やす必要などなにもない。自然エネルギーに転換しつつ脱原発、脱火力を進めていくしかないのだ。政府がとるべき方針はこれしかないが、菅首相はあくまでも曖昧で煮え切らない態度だ。これがこの国のリーダーかと思うとげっそりする。

 高野氏は「緩やかに“脱原発”に導いていく軟着陸的な“安楽死”プログラムを持たなければならないだろう」と書いているが、いつ大地震が襲うか分からないこの状況の中では「緩やか」というより「早急」に原発を廃止すべきだろう。省エネで生活が不便になったほうが今より健康的な生活を送れるだろうし、放射能汚染で苦しむより遥かにいいではないか。

 ここまで書いたところで、以下の記事を見つけた。28日に開催する東電の株主総会で、株主402人が原子力発電事業からの撤退を定款に盛り込むよう議案を提起したそうだ。こんな大惨事を前に、株主だって黙ってはいない。

株主400人が原発撤退を提案=28日に株主総会-東電

 福島の原発事故では、このところ「1号機のメルトダウンは地震当日から始まっていた」とか「1から3号機までメルトスルーしているらしい」といった相変わらずの後出し情報が流れている。要するにこの原発事故はメルトスルーという、行きつく所まで行ってしまったのだ。メルトスルーにあたって水蒸気爆発がなかったのは不幸中の幸いなのかもしれないが、人類の経験したことのない恐ろしい事態になっている。

 あとは、いかにして放射能の漏れだしを封じ込めるのかに全力を尽くすべきだろう。ところが現場は大量の汚染水の処理とあまりにも高い放射線量に手をこまねいており、肝心の放射能の封じ込めについては具体的な提案がまったくといっていいほど聞こえてこない。行き詰っているのだろう。小出裕章さんは石棺の提案などもしているようだが、核燃料がどのような状態でどこにあるのかも分からないし、あの巨大な原子炉をコンクリートで固める作業がそう簡単にできるとは思えない。地下にたまった汚染水や燃料プールも何とかしなければならない。

 メルトスルーという最悪の事態の進行に対し、打つ手が見いだせないという、どうしようもなく深刻な事態に直面している。

 以下は福島の原発事故問題に関して鋭い指摘を続けている小笠原信之さんのブログだ。いろいろ参考になる指摘がある。

小笠原信之のコラムログ「閑居愚考」

 また、大沼安史さんのブログは、今回の福島の事故について国内のほかに海外のニュースを紹介していて、国外の人たちが福島の原発事故をどのように報じているのかが分かって興味深い。

机の上の空 大沼安史の個人新聞 

2011年6月 9日 (木)

公害調停プロジェクトによるトークライブのお知らせ

 原発事故によって火力発電への依存が高まりそうな気配だ。さらに「地球温暖化は原発推進者による陰謀」などということもささやかれている。確かに、原発は「発電時に二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギー」といって地球温暖化対策を口実に推進されてきた。「原子力ムラ」の国民の騙し方はまさに「陰謀」といっても過言ではないゆえ、二酸化炭素による地球温暖化説まで陰謀だと信じてしまう人がいるのも分からないわけではない。しかし、まずは地球温暖化が嘘であるかきちんと情報収集し、安易に陰謀論に惑わされないようにして欲しい。(「原発問題を解説するアニメ「源八おじさんとタマ」と温暖化陰謀論」参照)

 人為的な温暖化が事実であれば(私はその可能性は極めて高いと考えている)、脱原発のために火力発電を増やすということには賛同できない。原発も火力発電も共に問題なのだ。節電と自然エネルギーへの転換を進めていくしかないだろう。

 ところで、3月2日に「日本環境法律家連盟が電力会社を相手に公害調停」という記事を書いたが、その準備が進められている。

 明日10日には第2回トークライブが予定されている。以下、そのトークライブの案内だ。関心のある方は参加していただきたい。

**********

第2回:6.10(金)新宿Naked Loft “climate-J stand Vol.2”  「減らせCO2!で、僕らはどうする?」

OPEN 18:00 / START 19:00

【出演】
梶原徹也(元ブルーハーツ)
すぐろ奈緒(みどりの未来共同代表/杉並区議)
松本哉(素人の乱代表)
島キクジロウ(クライメットJ・弁護士)

前売¥1,200/当日¥1,500 (飲食代別)

http://climate-j.org

 日本国民1万人、ツバル、イヌイット、ミクロネシアの人たち、そしてシロクマが電力会社に対して、CO2の排出削減、原発政策の転換を求める公害調停を申請し、この司法手続を柱としたムーブメントによって、新しい時代にふさわしい新しい社会の在り方を考えていこうというプロジェクト“クライメットJ”。

 福島原発の事故を時代のターニングポイントにするために、今、僕らにできることは何か?

 「 6.11脱原発100万人アクション」の前夜にあたるこの日、4.10高円寺に続いて5.7渋谷でも1万5000人のデモを仕掛けた「素人の乱」代表の松本哉、日本版緑の党を目指す「みどりの未来」共同代表のすぐろ奈緒、上関原発建設阻止のために行動する元ブルーハーツの梶原徹也、そして、ロック弁護士・島キクジロウが、それぞれの立場からあらゆる可能性について、会場の人たちと一緒に考えつつ、翌日の成功を祈って乾杯します!

ご予約はこちらからお願いします↓
http://www.loft-prj.co.jp/naked/schedule/naked.cgi?year=2011&month=6

2011年6月 7日 (火)

世界から取り残された日本

 アメリカもフランスも原発大国だ。アメリカには104基もの原発があり、その発電量は世界でトップだ。しかし、アメリカはスリーマイル事故以来、新規の原発は造っていないし、地震の多いアラスカには原発はない。アメリカですら、地震に対してはそれなりの警戒をしているのだ。

 フランスは電力の8割近くが原子力発電という原発に頼りきった国だ。もちろん原発の危機管理に関しては、日本よりフランスのほうがずっとしっかりしていると思うし、地震大国ではない。ところが、そのフランスですら、世論調査で回答者の77%が原発を廃止すべきだと答えたという。フランス国民は、今回の福島第一原子力発電所の事故を深刻に受け止めているのだ。

仏で脱原発派が77%(47NEW)

 レベル7という世界最悪の事故を起こし、事故から3カ月たった今も放射能を封じこめることができないこの国はどうだろう? いまだに、電気が足りなくなるから原発は必要だとか、この事故を科学技術で乗り越えようなどと寝ぼけたことを言っている人も少なからずいる。政府はこの期に及んでも脱原発という姿勢を見せるどころか、みっともない政権争いを展開した。

 おそらく能天気な人たちは、福島原発の事故がいかに深刻な状態であるかを理解していないのだろう(理解したくない、あるいは考えたくないという人もいると思う)。福島の汚染はすでにチェルノブイリと変わらない。高濃度汚染地域の面積はチェルノブイリより小さくても、そこに住む人口は福島の方が多い。チェルノブイリの場合は原発が事故を起こして3日目に、周辺の住民が強制的に避難させられた。放射能の大量放出も10日ほどで収束した。それでも数年経ってから甲状腺がんや白血病が急増した。今も放射能汚染で健康を害して亡くなる方が後を絶たないという。

 福島の事故以来、東北や関東では鼻血や下痢といった被ばくの症状を訴える人が多数出ているようだ。今も汚染された所に多くの人が生活をしている。日本も、これから数年たったらチェルノブイリと同じようになっていくのだろう。長寿を誇っていた日本の平均寿命も一気に短くなるだろうし、農産物や海産物の汚染がこれから何十年(それ以上か・・・)も先まで続くに違いない。日本人はこれから、真綿で首を絞めるような被ばくの苦しみと向き合わねばならないのだ。そのことに気付き原発を何としてでも止めなければならないのに、無関心な人や楽天的な人が何と多いことだろう。絶望的な気持ちになる。

 日本の外から福島の事故を見ている人のほうが、はるかにことの重大性を認識している。こんな危機的状況も自覚できずに脱原発を唱えられない日本人は、ほんとうに井の中の蛙だし、世界の笑い物だろう。

2011年6月 6日 (月)

興信所を使って私のことを調べていた文芸社

 原発事故で文芸社のことなんぞ頭から抜けていたのだが、以下の記事を読んでいただきたい。久々にお腹を抱えて笑ってしまった。

文芸社Vs鬼蜘蛛おばさん松田まゆみ氏の東京地検ほかでの闘争 その壱(通算No23)(文芸社・幻冬舎R・日本文学館等自費出版(出版費用著者負担エディションよろず相談室 クンちゃんのエディタールーム)

 文芸社は何と、3回も興信所を使って私の身辺やJANJANなどを調べていたようだ。その調査結果が平成17年11月15日と20年9月9日、10月6日に文芸社に報告されている。平成17年(2005年)といえば、私がインターネット新聞JANJANに共同出版を批判する連載記事を書きはじめた年だ。最初の記事は2005年9月27日。あの記事はよほどこたえたのだろうか。

 平成20年7月は、文芸社がJANJANに対して「通知書」を送り付けている。平成20年の興信所の調査はその時期と重なりそうだ。その通知書とは、「松田の一連の記事は名誉毀損だから削除せよ、さもなければ法的手段をとるぞ!」という趣旨のものだ。私はJANJANから連絡を受け、記事が虚偽ではないことを示す証拠をJANJANに提出した。JANJANは削除に応じなかったが、文芸社は提訴しなかった。だから市民メディアに対する恫喝といっても過言ではない。

 文芸社がJANJANに送り付けた通知書の最後の部分を以下に引用しておこう。

 つきましては、通知人は貴社に対し、名誉権を違法に侵害されたことを理由に、名誉権に基づく妨害排除・妨害予防請求権の行使として、別紙記事目録記載の各記事を削除して頂くよう請求いたします。
 万が一、上記請求に応じていただけない場合には、法的手続きをとらざるを得ませんことを念のためお伝えいたします。
 また、上記請求に対して貴社がいかなる対応をおとりになられるかにつき、お手数ですが、本通知書到達後7日以内に当職ら弁護士事務所担当者宛に書面にてご回答くださいますよう宜しくお願い申し上げます。
 なお、本通知につきましては、このままサイトアップする等、通知人の許諾なく公開なさらぬよう念のため申し添えます。

 削除しなければ提訴するぞ、と脅しておいて、この通知書を公開するなと念を押している。

 わざわざ興信所を使って調べていたというのだから、文芸社は本気で私やJANJANの提訴を考えていたのだろうか? それにしては、著者である私に対して通知書なるものは一切来なかった。まあ、私なんぞただの一市民なのだから、逆さにしたって何も出てこない。興信所を使ったところで有益な情報など得られないのは当然だろう。で、結局提訴は諦めたということなのだろうか。まったくアホらしい。

 そう言えば、藤原と名乗る人物から怪電話があったのが平成20年9月3日のこと。報告書が出される直前だ。これについては以下の記事に書いた。

怪電話 サラ金、それとも?

 あの藤原という人は、もしかしたら興信所の人だったのかもしれない。それにしては、ずいぶん芝居が下手だった。

 文芸社は興信所となじみだというのだから、なかなかすごい出版社だ。著者から訴えられたら興信所を使って調べているのだろうか。興信所の人は恐らく私の調査で北海道まで来たのだろうが、ずいぶん無駄金を使ったものだ。

 クンちゃんさんの予定では、さらに私の刑事告発に関する記事を書くらしい。興味津津だ。これぞ内部告発の醍醐味・・・。

2011年6月 5日 (日)

生田暉雄弁護士による最高裁の不正を追求する訴訟の呼びかけ

 日本の裁判について関心のある方なら、この国ではお上の意向を汲んだ判決を出す「ヒラメ裁判官」のことを知っていると思う。つまり、日本の裁判においては、「はじめに結論ありき」の判決を出そうとしかしない裁判官が多数いるのだ。これでは到底、公正な裁判にはならない。

 各地で行われてきた原発裁判も然り。住民側がいくら「原発は危険」と具体的な資料を提示して主張しても、国策である原子力発電にNOをつきつけられる裁判官は、この国にはほとんどいない。だから、どんなに原告が頑張っても原発訴訟は勝てなかったのだ。福島第一原子力発電の大事故で、裁判所の判断は不適切であったことが証明されたが、事故が起こらなければ裁判所の判断の誤りが証明できないなどということは異常だし、これでは何のために裁判をやるのか分からない。

 なぜこんなことがまかり通ってしまうのかといえば、それは最高裁が恣意的な人事を行うことで裁判官統制をしているからだ。その裏にあるのが最高裁の裏金だ。このままの状態が続くなら、日本国民は公正な裁判を受けることができず、永遠に泣き寝入りをしなければならない。

 この体制をなんとかしたいと闘っているのが生田暉雄弁護士だ。生田弁護士の起こした裁判については、「犯罪者に裁かれている日本国民」で紹介したが、その高裁判決が5月31日に言い渡された。判決は、予想通りの「棄却」だ。生田弁護士にしても、はじめから勝てるなどとは思っていない。しかし、それならなぜ勝ち目のない裁判をするのか・・・。

 その理由が、以下の三上さんの記事で説明されている。

最高裁をぶっとばせ!-生田弁護士の“隠し球”-(三上英次)

 つまり、次は国民一人ひとりが原告になって、「司法行政文書の開示請求訴訟」を起こそうというのが生田弁護士の提案だ。何万人もの人たちが原告となることが、最高裁の不正を追及する有効な方法だという。訴訟に参加したい方は、上記の記事より三上さんに連絡していただきたい。

 この生田弁護士が呼び掛けている集団訴訟については、以下の大高正二さんのホームページからリンクされている「違法・不正最高裁追求マニュアル」に詳しい。

【2011年6月1日ニュース】公文書公開拒否取り消し請求事件控訴棄却される

2011年6月 4日 (土)

Macを狙うフィッシング詐欺ウイルスMac Guardに注意

 数日前のことだ。Macユーザーの知人が危うくフィッシング詐欺の被害にあうところだったそうだ。Macはウイルスにはほとんど縁がないと言われていたが、最近はMacを狙った巧妙なウイルスが登場しているので、安心とは言えなくなった。

 この知人は、グーグルで画像検索をしてある画像をクリックしたところ、突然ウイルスに感染したという。特に怪しげなサイトを見たわけではない。突然、パソコンがウイルスに感染しているという警告が表示された。実は、この「ウイルスに感染している」という警告そのものがウイルスで、警告は嘘なのだ。そして、焦ったユーザーにウイルス対策ソフトを購入するように誘導する。クレジットカードの番号を入力させることで、偽のウイルス対策ソフトの代金を引き落としてしまうフィッシング詐欺だ。

 このウイルス、実によくできていて、パソコンをスキャンしている画面が出てくる。その画面は本物のウイルス対策ソフトと区別がつかないくらい精巧にできている。もちろんこれも偽のスキャンなのだが、次々とウイルスを検出したと警告を出してユーザーを困惑させる。ウイルスに感染しないと思っていたMacが感染したというのだから、知人は頭がパニックになり、冷静な判断を失ったと言っていた。

 これらの画面はすべて英語で説明しているのだが、英語が堪能な知人は、すっかり偽の警告を信じて表示に従って操作を進めてしまったそうだ。さいわい実害はなかったが、英語が堪能であることが災いを招きかねないこともある。以下がこのウイルスに感染したときの動画だ。

 ダウンロードされたウイルスソフトがおかしい!と気づいた知人は、ウイルス対策ソフトの名前の「Mac Guard」について友人にパソコンで調べてもらい、フィッシング詐欺のウイルスであることを知って愕然となった。なんと、このMac Guardというウイルスは、5月26日にMacが対策を発表したばかりのMac Defenderというマルウェアの亜種だったのだ。

 Appleは5月31日にMac Defenderを隔離するツールのアップデートを公開した。ところが、その数時間後にこの対策をかわす亜種が登場した。それが、知人が感染したMac Guardだったのだ。知人がMac Guardに感染したのは5月31日の夜だから、Mac Guardが出回って直後のことだ。私もこの話しを聞いて仰天した。

Appleの対策をかわす「MacDefender」の亜種、早くも出現

 Macユーザーの方は、くれぐれもご注意を!

 感染してしまった場合、クレジットカードの番号は絶対に入力してはならない。以下のページに削除の方法が説明されている。万一クレジットカードの番号を入力してしまったら、すぐにカード会社に電話をしてフィッシング詐欺であることを告げ、カードの利用停止の手続きをするように。

http://support.apple.com/kb/HT4650?viewlocale=ja_JP 

2011年6月 3日 (金)

原発問題を解説するアニメ「源八おじさんとタマ」と温暖化陰謀論

 「源八おじさんとタマ」という動画が人気だという。なるほど、原発の問題点を簡潔に解説している。ご覧あれ。

*ここでは「二酸化炭素温暖化説の崩壊」としているが、この表現は不適切だ。「原発が二酸化炭素を出さないというのは嘘」とでもすべきだろう。広瀬隆氏の本を参考にしているのでこうなるのだろうが(広瀬氏は二酸化炭素温暖化説は陰謀だと主張している)、注意が必要だ。

 広瀬氏の温暖化陰謀論の問題点について詳しく解説している「inti-solのブログ」の記事を紹介しておこう。これを読めば、広瀬氏の温暖化陰謀論が危うい(というか論理的ではない)ことがよく分かると思う。

「広瀬隆『二酸化炭素温暖化説の崩壊」を読む その1 

「広瀬隆『二酸化炭素温暖化説の崩壊」を読む その2 

 以下は関連記事。

地球温暖化防止のために原発を? 

 広瀬さん、脱原発で活躍するのはいいのだが、温暖化問題に関してはもっと慎重になっていただきたいものだ。

【当ブログの関連記事】
脱原発で温暖化陰謀論が広まる懸念

2011年6月 2日 (木)

放射能汚染に打つ手はあるのか

 「現代ビジネス」が毎日のように福島の原発事故について報じている。新しい記事を三つ紹介する。

福島第一原発止まらない大量の「放射能汚染水」とその行方

放射能で「汚れた土」がこれからしでかすこと 汚染地域800平方km以上、元に戻すには100年以上かかる。

野菜と海藻(ワカメ・コンブ・のり)放射能汚染調査の全記録 「隠したがる」「減らしたがる」国より、環境NGOのほうが信用できる

 チェルノブイリ原発は内陸にあるため、風下になった地域が汚染された。しかし、福島原発の場合は陸地だけではなく海にも大量の放射性物質を垂れ流し続けている。その放射性物質の量たるや、前代未聞の天文学的数値だ。この漏出はいつ止まるのかも分からない。海に出てしまった放射性物質は海流によって遠くまで運ばれるし、食物連鎖によって濃縮される。今後の漁業被害は計り知れないし、海外にも影響を及ぼすだろう。海産物が食べられなくなる、というレベルの話しではなく、国際問題だ。そのうち海外からも漁業被害で賠償金を要求されるのではないだろうか。

 二番目の記事では、土壌の汚染問題について取り上げている。汚染された表層の土壌を削り取ることは効果があるとしても、それを汚染された土地すべてで行うということには到底なりえない。

 「除染」をしきりに強調している武田邦彦氏が、「山林から放射性物質を取り除くのが一番厳しい。特に、木や草など植物の表面に付着したのを取り除くのは大変難しいので、いっそのこと山林をすべて伐採して、新たに植林してもいい」と言っているが、汚染された山林をすべて皆伐するなど非現実的だ。

 皆伐したら自然破壊だけではなく、土砂災害や洪水被害も生じかねない。仮に植物をはぎ取ったとしても、汚染された草木はどうするつもりなのか? それに、山の土壌まで剥ぎ取ることにもならないだろう。 海に流された大量の放射性物質の回収など、とてもできない。 「原発容認派の武田邦彦氏の発言は見過ごせない」にも書いたが、科学技術で除染するなどという武田氏の発想は、絵空事でしかない。

 生活空間で被ばくを防ぐための除染は否定しないが、「除染」では原発事故の解決にはならない。今は原発からの放射性物質の漏えいをいかに食い止めるかということに全力を注ぐべきではないかと思う。漏えいを止めなければ、いくら土壌を除去するなどして除染しても、また汚染されてしまう。

 いつも論理的な思考をされている「数学屋のメガネ」さんは、武谷三男さんの著書を紹介しながら、なぜ核燃料サイクルが無理なのかについて解説している。

プルトニウムについて

 論理的に考えるなら、放射性廃棄物は人間の手に負えるようなものではなく、安全に管理することはできないのだ。それは核燃料サイクルが無理だということからも、また今回の事故からも明らかだ。だから、子孫のことや地球のことを考えたなら、原発はやめるという選択肢しかない。

 武田邦彦氏は、もっともらしいことを言って一般の人の気を引くのは得意のようだが、安全とは言えない原発を「安全ならいい」という理由で今も容認しており、論理的に破たんしている。「安全ならいい」というのは原発推進派の論理だ。こういう人を信用するか否かは個人の自由だが、私はまったく信用しない。

2011年6月 1日 (水)

6月11日の脱原発アクションの参加と拡散を

 木下黄太さんより、福島第一原発が大事故を起こしてから3カ月目に当たる6月11日、以下のアクションの呼び掛けがあった。

①「6月11日(土)午後から官邸や国会周辺に、お散歩しましょう」

②「黄色のリボンや黄色の帽子など黄色の物を身につけましょう」

 要するに、黄色い物を身につけて、官邸や国会周辺をお散歩するだけだ。さりげなく黄色い物を手に持ったり、バックに黄色いハンカチを結び付けるなんていうのもいいだろう。デモではないので、個人個人で自由に行動できる。参加できる人は積極的に参加を、できない人は知人や友人にこの情報を拡散してほしい。メールやツイッター、SNS、ブログを持っている方はブログで・・・。

 先の見えない世界最悪レベルの原発事故。莫大な量の放射性物質が大気へ、海へと垂れ流され続けている。悪夢のような現実だ。すでに福島やその近隣地域ではチェルノブイリの原発事故に匹敵する汚染となってしまった。

 ドイツ、スイス、台湾など諸外国が次々に脱原発の宣言をしているのに、放射能を垂れ流しにしている当事国は、原発事故の情報隠しと責任逃れに明け暮れている。世界の恥だ。今、脱原発をとなえなければ、日本は世界から取り残されるだろう。一人ひとりが意思表示をしていかなければ、この国に未来はない。

 もういい加減「空気を読んで」自分の意思表示をしないことは止めよう。アクション、集会、デモ、ツイッター、なんでもいいから脱原発の声を上げよう。

 ほかにも全国でアクションが予定されている。

6.11脱原発100万人アクション 一覧

アイヌ墓地発掘問題でシンポジウム

 北海道内でも、あまり多くの人に知られていないのだが「アイヌ墓地発掘問題」というのがある。かつて北海道大学などの人類学者や解剖学者がアイヌの墓地を発掘して遺骨を持ち出したのだが、遺族の了解なしに発掘が行われたり、副葬品が持ち去られたりした。小川隆吉さんは、発掘の真相を知るために北海道大学に情報開示請求を行い、次第にその実態があきらかになってきた。遺骨はどう扱われ、副葬品はどこに行ったのか? 以下は、この問題を考えるシンポジウムの案内である。

**********

公開シンポジウム
『さまよえる遺骨たち』 アイヌ墓地“発掘”の現在

<開催の主旨>
 北海道(日本の近代)には、かねてより「アイヌ人骨問題」が存在することを御存知でありましょう。明治時代より戦後に至るまで、北海道はもとより、樺太、千島においても、人骨の発掘と収集が行なわれてきました。その多くは北海道大学医学部人類学研究室のイニシャチブで行なわれました。1000体余りの御遺骨は、長く北大医学部に保存されてきましたが、アイヌやアイヌ協会などの抗議や要請があって、北大構内に「アイヌ納骨堂」が建立され、収蔵されております。毎年、イチャルパも行われておりますが、発掘をめぐる歴史的経緯やその真相が明らかにされたとは言えない状況にあります。遺骨の今後をどうするのかも問題があると言わねばなりません。

 また、発掘に伴い多くの副葬品が出土したはずですが、その多くの行方が分からなくなっているようです。小川隆吉さんは北海道大学に「アイヌ人骨」問題に関わる文書の開示を求め、交渉を続けてきました。それなりの文書が開示され、それを読む研究会が行なわれております。研究会は人骨問題をめぐる歴史的経緯と真相をさらに公開するよう北大と交渉してきましたが、事態は進展しているとはいえません。「アイヌ人骨問題」と副葬品問題の今日の状況をみなさまにお伝えし、共にお考えいただきたく、集いを計画いたしました。

さまよえる遺骨たち アイヌ墓地“発掘”の現在
日 時: 2011年6月10日(金) 18:30〜21:00
会 場: 札幌エルプラザ中研修室 札幌市北区北8条西3丁目 TEL:011-728-1222(代表)
参加料: 無料(申し込み不要です。シンポ資料を500円でお分けします)
プログラム:(変更される場合があります)
報告1「私が北大に文書開示請求した理由」 小川隆吉さん(アイヌ長老会議)
報告2「暴かれたお墓の真実」 城野口ユリさん(浦河文化保存会、少数民族懇談会)
講演「なぜ遺骨問題なのか—歴史的背景」 植木哲也さん(苫小牧駒澤大学)
パネルディスカション「さまよえる遺骨たち」
パネリスト(敬称略、順不同)小川隆吉/城野口ユリ/清水裕二/植木哲也ほか
コーディネーター 殿平善彦
集いの提言
主 催:
北大開示文書研究会 TEL(FAX)0164-43-0128
後 援: 少数民族懇談会、強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム、さっぽろ自由学校「遊」

<北大開示文書研究会>
2008年3月から9月にかけて、小川隆吉氏が北海道大学から開示を受けた「北海道大学医学部、児玉作左衛門収集のアイヌ人骨の台帳とそれに関連する文書」など多数の資料を精査し、当時「研究」の名目で道内外でおこなわれたアイヌ墳墓「発掘」の真実を明らかにすることを目的に、2008年8月5日、発足しました。工芸家、団体職員、教員、僧侶、牧師、会社員、ジャーナリストら約10人で構成。

<アイヌ墓地発掘問題とは>
 欧米を中心に「人種学」が隆盛を極めた時代背景のもと、1880年代から1960年代にかけて、和人の人類学者・解剖学者らが道内各地および樺太(現在のサハリン)などのアイヌ墳墓を発掘するなどして大勢の遺骨を収集、研究標本として持ち帰り、測定によってアイヌ「人種」の特徴を見出そうとしました。そのさい、遺族の了解なしに発掘(盗掘)がおこなわれたケースや、遺骨だけでなく副葬品(宝石など)が持ち去られたケースも少なくなかったと考えられます。当時のおもな研究者に小金井良精(1858-1944)・帝国大学医科大学教授、清野謙次(1885-1955)・京都帝国大学医学部教授、児玉作左衛門(1895-1970)・北海道大学医学部教授らがいます。

 北海道大学医学部では、そのように収集した大量の遺骨を、長年にわたって動物実験施設内などに放置していたことが1980年代に発覚。遺族や北海道ウタリ協会(現・北海道アイヌ協会)の抗議を受けた同医学部が、遺骨の一部(35人分)を遺族に返還したほか、構内に「アイヌ納骨堂」を新設し、残る遺骨(929人分)を安置し直しました。

 しかし、アイヌ墳墓からの「発掘」の詳しい実態や、持ち去られた副葬品の行方などが不明のままだったため、2007年から小川隆吉氏が改めて、北海道大学に対して関連資料の開示を請求。これまで計35点分の文書資料が開示されました。

 このなかには、児玉作左衛門教授が担当していた「医学部解剖学第二講座」によるリスト「アイヌ民族人体骨発掘台帳(写)」(作成年不明)など、初めて公になった資料が含まれていますが、当時の研究報告書などとも合わせて精査したところ、資料ごとに、遺骨人数や副葬品数、現在の保管状況などに多くの矛盾点が見つかりました。

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