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2011年5月24日 (火)

倉庫で眠る線量計

 今日、東電はようやく2号機と3号機もすっと前にメルトダウンしていたとの推定を発表した。もう、この手の発表にも驚かなくなった。東電は未だに、地震そのものによる原子炉の破損は否定しているが、4号機などは地盤沈下して傾いているのだ。おそらく建屋の基礎部分も壊れているのだろう。配管だらけの原子炉が地震によって壊れない方がむしろ不思議だ。東電はいつ認めるのだろうか? それともずっと否定しつづけるつもりなのか・・・。

 ところで、福島第一原子力発電所の作業員が線量計も持たされずに事故処理の作業をしていたとか、線量計が壊れていて被ばく線量が分からなかったなどという話しを聞いたことがある。意図的に持たせていないのだろうな、と思った。

 以下は5月19日の厚生労働委員会での福島みずほ氏の質問だ。

 実は、3月の下旬以降、米国、英国、フランス、カナダ、ロシアなどから大量の線量計が送られてきていたのだ。これらは防衛省、消防庁、東電、福島県、農水省、厚労省、安全保安院、茨城県などに配布されているという。ところが福島さんによると、成田の倉庫に1万9千個もの線量計が留め置かれているそうだ。

 武藤審議官は福島さんの質問に対して、しどろもどろの回答しかできない。はっきり答えなかったり、訂正したり。どうやら外国から送られてきた線量計が速やかに現場に届けられていないのは事実のようだし、あの答弁からはそれを知っていながら隠しているように感じられる。

 多くの人が線量計を必要としている非常事態なのに、大量の線量計が倉庫に留め置かれているということだけでも驚きだが、学校や保育園などに積極的に配布しているようでもなさそうだ。

 せっかくもらった線量計を速やかに、また広く配布しないということの裏には、放射線量を計測してもらいたくないという事情があるのではないかと勘繰ってしまう。

 作業員が限度の線量まで被ばくしてしまったら、その人はもう原発で働くことができなくなる。時間が経てば経つほど原発で働ける人がどんどん減ってくるのだ。現状の原発の維持すら困難になる可能性がある。また、線量をきちんと把握した場合、何年か経ってから被ばく線量と白血病などとの相関関係がはっきりするかもしれない。東電にとっては、どちらも都合が悪い。

 昨日の記事に書いたように、行政の発表している線量は外部被ばくに関わるガンマ線だけで、内部被ばくに関する線量は無視している。しかも地上から10メートル以上もの高さのところで測ったりしている。こうしたまやかしを続けるためにも、放射線量の測定や公表はあくまでも行政が主導権を握りたいのだろう。

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