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2011年5月17日 (火)

現在進行形の放射能汚染

 東電の発表により、1号機では非常用復水器が地震直後から3時間にわたり止まっており、地震直後にメルトダウンが始まっていたことが分かった。東電は作業員がマニュアルに従って止めた可能性があると説明しているが、中日新聞では「津波ではなく、地震の衝撃による不具合だった可能性がある」としている。

本震直後に非常用復水器3時間停止 福島1号機(中日新聞)

 また、以下のような記事もある。

首相、格納容器破裂の危険認識して原発視察 メルトダウン直後(msn産経ニュース)

 まあ、東電も原子力安全委員会も菅首相も、地震直後から福島第一原発が爆発するかもしれないという危機的状況だと認識していたのだ。今後のことについてもまったく信用できない。東電や保安院などによるあの記者会見は何だったのだろう。我々は2カ月もの間、茶番劇のような会見を見せられ、マスコミは東電の説明を垂れ流しつづけた。メルトダウンや圧力容器・格納容器の破壊のことを隠し、無駄だと分かっているような作業をして取り繕い、作業員に被ばくをさせたのだ。

 ここにきて呆れるのは、独自に取材記事を書かないマスコミの情けない姿だ。東電や保安院、政府の説明が信用できないことなどあの会見からとっくの昔に察していただろう。ならば記者会見の内容を報じると同時に、関係者や信頼できる専門家などへの取材を積極的に行って真実はどうなのか探り報道すべきだった。マスコミの存在意義はそこにある。

 これだけの事故を起こし賠償問題も抱える東電が、今後もマスコミに大きな広告を出すことにはならないだろう。今後は広告費による買収など考えられないのだから、東電を慮ることもない。今回の原発事故に限っていうなら、テレビや新聞などより週刊誌のほうが突っ込んだ記事を書いていたのではなかろうか。

 さて、東電は1号機の早期のメルトダウンを認め、2号機3号機も同じ可能性があることも認めた。循環式の冷却装置がうまくできれば幸いだが、それがダメなら注水によって冷やすしかないだろう。ここで気になるのは、もう3基ともメルトダウンまで行ってしまったようだし、爆発も起きていないので安心している人が多いのではないかということだ。

 作家の宮崎学さんが、4号機のことについて書いている。具体的な情報がないので4号機がどのていど危険なのか分からないが、私は1号機も3号機も心配だ。

報道されない4号機の危機的状況について

 それから、以下のサイトで福島第一原発の事故で放射性物質がどのように拡散したのかについて解説している。

福島第一原発事故による放射性物質の拡散(Wikipedia)

 チェルノブイリでは大爆発によって大量の放射性物質が放出され、10日ほどで大規模な放射性物質の漏出は終わったとされているが、福島第一原発の状況はかなり異なる。私は1号機や3号機の水素爆発によって放射性物質が上空にまで舞い上げられたことにより、東北地方のみならず関東地方にまで拡散したのかと思っていた。とりわけ3号機の爆発では煙が高く上がっていたため、爆発が放射性物質を遠方に拡散させる要因であるとばかり思っていたのだ。しかし上記サイトの説明によれば、15日の2号機の圧力抑制プール爆発の以前に行ったドライベント操作や配管漏れなどで大量かつ高濃度の放射性物質が放出され、それが遠方にまで風で運ばれた可能性が高い。

 もしそうであるなら、爆発しなくてもベントや漏えいによって高濃度の放射性物質が大量に放出されれば、風下にあたる地域では遠方にまで汚染が広がることになる。福島原発の事故は現在進行形で、今も放射性物質が大気へ、海へと出ているのだ。爆発の可能性が低くなったといって安心してはいられない。常に風向きに注意して、被ばくを避ける注意を怠らないほうがいいと思う。事故から2カ月経ち、危機感や緊張感が薄れていくことがちょっと恐ろしい。

 ここまで書いたところで以下のサイトを見つけた。福島第一原発の事故について詳細に解説している。事故当初にメルトダウンし、圧力容器、格納容器が破損していたことなどは、分かる人にはとっくに分かっていたのだ。15日に2号機から漏えいやベントによって大量の放射性物質が放出されたことも、納得がいく。もちろんこの解説をどこまで信用するかは読者に判断していただきたい。

福島原発メルトダウン(Greenwood Office)

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