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2011年4月16日 (土)

原発を地方に押し付けた交付金

 今日の北海道新聞に「30キロ圏函館 強まる懸念」とのタイトルで、青森県に建設中の大間原発のことが書かれていた。半径30キロ圏内の函館では、建設中止の声が高まっているというのだが、当然だろう。

 ところが、地元の大間では工事再開を望む声もあるという。その陰にあるのが原発立地に伴う国の交付金だ。この記事によると、大間町への国の交付金は2010年度までで約68億円だという。14年11月に予定される原発運転開始後も毎年約2億円の交付金を見込んでいるそうだ。

 国は原発建設の見返りに地元の自治体に多額の交付金をあてがい、「安心・安全」「クリーンなエネルギー」を謳って原発を推進してきたのだ。地方の小さな町はどこも過疎化が進み疲弊している。反対運動も起こりにくい。それにつけこんで国はお金をばら撒いて、地方に危険を押し付けてきた。原発で働く労働者で人口が増え、交付金ももらえて町が潤うというわけだ。

 しかし、福島では放射能汚染で原発周辺にはしばらく人が棲めそうにないというのが現実だ。日本の原発がいかにいい加減、そしてゴリ押しで造られてきたのかは、福島原発の事故で誰の目にもはっきりした。原子力には「安全ということはない」と言い切れる。重大な事故を起こしたなら、町民は自分の故郷を放棄しなければならない。大間町の人たちはこの現実をどう受け止めているのだろう。福島の人たちの悲痛な声に寄りそうことができないのだろうか。これほど大きな危険を抱えても、交付金がそんなに欲しいのか? 今こそ反対の声を挙げるべきときではないのか。

 原発を推進しているアメリカですら、スリーマイル島の事故以来、新たな原発の建設はやめている。福島原発の事故はスリーマイル島の事故を上回る規模なのに、いまだに原発建設を望む人もいるとは・・・。さきほどのニュースによると、ドイツのメルケル首相も福島の事故を受け、脱原発へ政策転換を図る方針を表明した。日本人ほど危機意識のない国民も少ないだろう。

 原子力ムラの住民たちよ、地元の住民たちよ、そんなにお金が欲しいのか! 福島の人たちが住む土地を失い、多くの被爆者を出しているこの期に及んで、ことの深刻さを想像できないのか? 交付金というアメで地元住民を騙して原発を進めてきた国よ、「いいかげんにせい!」と言いたい。

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