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2011年3月 9日 (水)

阿久根市の竹原前市長とマスコミの攻防

 田中龍作さんが以下の記事を書いている。

“改革者潰し”阿久根市は日本の縮図だった

 竹原信一氏といえば、専決処分を繰り返したことで批判する人が多いだろう。竹原氏は2008年に市長に当選すると「住民至上主義」を掲げて市役所や市議会の改革を次々と提案した。これに慌てた市議会が不信任を決議し、2009年5月には出直し市長選が行われたのだが、竹原氏が再選された。その後、竹原市長と市議会の対立が激化し、竹原氏が専決処分を繰り返したことで、マスコミは批判報道を繰り返した。

 マスコミ報道を鵜呑みにしている国民の多くは、専決処分という手法を用いた竹原氏を批判的に見ているのではなかろうか。たしかに専決処分というやり方が適切だとは思わない。しかし、私は竹原氏に関するマスコミ報道はあまりにも偏っているのではないかという疑念を抱いていた。

 そのあたりのことをかなり中立的な立場で取材した記事が「創」2011年3月号に掲載されている。ジャーナリストの今西憲之氏による「阿久根市・竹原前市町とマスコミとの激烈攻防戦」という記事だ。

 これを読んで、竹原氏とマスコミの凄まじい攻防がよく分かった。竹原氏が再選を果たした頃から、ブログで阿久根市の実情を暴露する竹原氏が「ブログ市長」として全国に知れ渡ることになり、マスコミと対立しはじめたのだという。竹原氏は、マスコミ取材を拒否したり議会の出席を拒否するようになるのだが、その理由について竹原氏は以下のように述べたという。

「簡単ですよ。本当のことを書いてくれないからだ。あまりに不当な創作、偏向的な報道ばかりされる。こうでもしなきゃ、どうにもならなかった」

 竹原氏は事実を書かずに偏向報道をするマスコミを嫌い、一方、マスコミは竹原氏の対応を批判するのだから、竹原氏とマスコミの対立が深まるのも当然だ。こんな状態だから、マスコミは竹原氏を徹底的に批判しつづけたのだ。以下は、専決処分によって副市長になった仙波敏郎氏のコメントだ。

「私も当初、マスコミで報じられている通り、竹原氏によい印象はなかった。だが、実際に会ってみると、報道とまったく違う。竹原氏の住民至上主義の理念は素晴らしい。私は警察の裏金を告発しました。それ以外でも愛媛県警の問題を告発したが、客観的証拠があり、決定的なものでも、新聞、テレビ、週刊誌などは(私の告発とともに)愛媛県警の主張、見解も報じた。しかし、阿久根市の報道では、竹原氏を批判することばかりで、反論が書かれていない。たまに反論が書かれていても、書き出しからずっと批判で最後に少し掲載される程度。これは、報道が大きな原因だと思った。それなら、自分がスポークスマンとなれば変わるはずと、火中の栗を拾ったのです」

 この仙波氏の発言からも、マスコミ報道が相当偏っていたことが伺える。竹原氏がマスコミと対立し、マスコミが竹原氏を叩いたという構図なのだろう。これでは事実がきちんと伝わるわけがない。

 田中龍作さんの記事にあるように、阿久根市政がかなり異常な状態であり、それをなんとか是正するために竹原氏が奔走したというのも事実だろう。

 竹原氏の主張や手法を全面的に支持するつもりはないが、マスコミ報道だけを信じていたら、真実を知ることができないのは確かだ。

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