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2011年1月23日 (日)

石川議員の事情聴取で功を奏した佐藤優氏のアドバイス

 昨日の北海道新聞夕刊のコラム「各自核論」に、佐藤優氏の「検察捜査可視化先取り」という記事が掲載されていた。

 佐藤氏の主張を要約するとこうだ。

 石川知裕衆議院議員が昨年5月に東京地検特捜部の事情聴取を受けたとき、聴取の全過程を録音していたのだが、ICレコーダーで録音することを勧めたのは、筆者(佐藤優氏)だ。石川氏はそれを実行した。担当検事から「録音していないよね」と確認されたが、石川氏は録音した。検察庁は公にはリークを否定しているが、担当検事は「今回のうちからのリークはひどいね」と、検察リークを認める発言をしている。取り調べでは検察官と被疑者・参考人は対等ではなく、任意の取り調べを検察官の了解を得ずに録音するのは違法行為ではない。この事情聴取では、陸山会の土地購入費に充てられた小沢氏からの借入金4億円について、石川議員が「違法な資金と思わなかった」と供述すると、「それじゃ上が納得しない」と検事が説得したという。また、石川氏が規則に起訴内容を大筋で認めておきながら、その後否認に転じたことについて「これは検察審査会向けの取り調べなんだ。違う供述をすると、審査会の印象が悪くなる」などとただした。石川氏の裁判で、取り調べの可視化が先取りされ、国民に取り調べの実態を知る機会が得られた。

 ここから浮かび上がってくるのは、検察官の強引な誘導だけではない。検察は取り調べの内容をリークし、世論誘導をしていたということだ。マスコミを利用した国民の騙し行為が明瞭になったのだ。

 そして、検察審査会とグルになっているのではないかと思わせる取り調べだ。検察審査会というのは検察が起訴しなかった事件に関し、検察の判断の妥当性を審査する機関であり、無作為に抽出された11人の国民によって構成される。検察官による不当な不起訴などを抑制する目的があり、検察からは独立していなければならない。だから、検察官が「検察審査会向けの取り調べ」などということ自体が、非常に不可解だし怪しい。検察が起訴できなかった事案を起訴すべきだとした第5検察審査会の独立性を疑わせるものだ。あの第5検察審査会のメンバーはいったいどうやって選ばれたのだろうか。

 この佐藤氏の記事ひとつから、特捜検察が自ら描いたストーリーに合うように強引に被疑者を誘導し、さらにマスコミを利用して世論誘導しているという、とんでもない組織であることがうかがい知れる。今回の佐藤氏による石川氏へのアドバイスは見事に功を奏したのである。

 それにしても、こういう重要な話題のほとんどが有識者などによる「コラム」としてしか掲載されない。新聞自身が、検察リークによって世論誘導をしたからだろうか。そして、新聞は相変わらず小沢氏の「政治とカネ」をやり玉に挙げているのだ。佐藤氏のコラムを掲載している新聞社は、どういう感覚をしているのだろう。

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