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2010年11月14日 (日)

越境伐採を隠ぺいした北海道森林管理局

 石狩川源流部での違法伐採で、10月16日に現地で林野庁の職員と自然保護団体のメンバーによる合同調査があったことは以下の記事に書きました。

石狩川源流部違法伐採合同調査での林野庁のおかしな説明 

 この記事で、音更沢で小班界を尋ねたところ「わからない」というとんでもない事態になったことについて触れました。森林管理者が林班や小班の境界が分からないというのですから、いったいどうなっているのかということになります。

 上記の記事で書いたように、昨年、自然保護団体から違法伐採の指摘を受けた北海道森林管理局は自ら調査を行っています。そして、集材路を測量して「集材路実測図」をつくりました。その実測図には、白い紙に網の目のような集材路が赤線で描かれているだけで、林班界・小班界は入っていません。等高線も入っておらず、森林基本図に落としたものではないのです。なぜ、森林基本図の上に集材路を書き込まないのでしょうか? しかも、集材路実測図は「足どり図」(森林基本図に書き込んだもの)と縮尺が違うので、重ね合わせることができないのです。私はそのことが不思議でなりませんでした。

 しかし、合同調査のあとでその訳がわかりました。私たちは合同調査のあと、GPSデータを基に「足どり図」と「集材路実測図」を重ね合わせてみました。すると、合同調査のときに林班界を問いただした場所は伐採対象区域の外だったのです。ここにはナンバーテープのついている伐根とついていない伐根がありました。つまり、越境伐採をしていたのです。だから、林班界がわからないととぼけたのでしょう。

 森林管理署は集材路を測量して図に落としていますので、全域にわたって調査しているはずです。また、集材路の入口付近では越境伐採を認めていますので、林班界や小班界も把握していたはずです。ところが、奥の越境伐採については報告書に記載しなかったということです。これを隠ぺいといわないで、何というのでしょうか。一部だけを認め、あとはお茶を濁そうという魂胆だったのでしょう。

 日本森林生態系保護ネットワークは、12日にこの越境伐採について、北海道の保安林グループに調査を行うよう申入れ、記者会見をしました。

 この申入れについては13日の北海道新聞でも小さな記事になりました。その記事によると北海道は「ただ、道は国有林伐採について同局に同意を与える権限はあっても、調査・監督権限はなく、この日は道から同局に対し適正な対処を求めるにとどまった」となっています。

 越境伐採を隠ぺいしてとぼけている北海道森林管理局には怒りを覚えますが、北海道のこの対応もなんとも情けない。保安林を違法に伐採したのですから、きっちりと確認のための調査をするというのが筋でしょう。越境伐採を知りながら自然保護団体を欺いた北海道森林管理局には、納得のいく再調査をしてもらわねばなりません。

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