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2009年12月 2日 (水)

美蔓貯水池の欺瞞(9)

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帯広開発建設部のだまし討ち

 30日の帯広開発建設部による自然保護団体への説明会の記事が、今日の北海道新聞十勝版に掲載されていました。いろいろ興味深いことが書かれていましたので、一部を紹介しましょう。

 帯広畜産大とコンサルタント職員が著者となっている「畜大論文」と、コンサルタント会社が作成した「報告書」では、ナキウサギの痕跡を確認した地点数に食い違いが生じているのですが、これについて道新の取材に答えたコンサルタントは以下のような弁明をしたそうです。

 「報告書にある1地点は、ある時期にはナキウサギの痕跡と考えられるものがあったが、別の時期には違う動物の跡と考えられるものもあったため、畜大との論文では痕跡地に加えなかった」

 「ナキウサギの痕跡があった」のに「痕跡地には加えなかった」というのですから、「有った」ものを「無かった」といっているのと同然です。コンサルタントの報告書にはシダの茎が30本、葉が24枚確認されたと記載されていますし、このような痕跡を残す動物はナキウサギしか考えられません。支離滅裂のコメントです。

 ちなみに、畜大論文ではP4地点では痕跡がなかったというデータに基づいてロジスティック回帰分析をした表が掲載されているのですが、コンサルタントの作成した報告書では痕跡を確認しているのに畜大論文と全く同じ(痕跡がないことを前提として作成された)ロジスティック回帰分析の表を掲載しているのです。説明会ではこの矛盾について追及したのですが、開建もコンサルタントも決してこれには答えようとしないということです。

 そして、開建は説明会翌日の道新の取材に対し、「ナキウサギ再調査をする考えはない」と答えたとのこと。翌日すぐにこのようなことを言明するというのは、はじめから自然保護団体の要求に応えるつもりはないと決めていたことを意味します。説明会は形式だけということです。

 では、何のために文書回答で済ませずに説明会を開催したのでしょうか? それは、「自然保護団体に対して、環境を配慮した工法について説明した」という既成事実を作りたかったとしか考えられません。質問への回答を工法の説明会にすり替え、自然保護団体の指摘を無視して工事を進めようという詐欺的行為です。開建の本質がよくわかる説明会だったということです。説明では、当初の計画より環境に配慮した工法にするとのことですので、おそらく事業費は予定の330億円よりさらに膨れ上がるのでしょう。

 なお、道新では「説明能力の不足露呈 開建」との小見出しで、開建側の対応がかなり批判的に書かれていました。しかし、開建は「説明能力不足」というより「説明したくない」のです。理のない事業を推進するためには、こうしただまし討ちのようなやり方をするしかないということでしょう。

 しかし、こうしたやり方を改善できない限り、北海道開発局は自分で自分の首を絞めることになるのではないでしょうか。解体した緑資源機構がそれを物語っています。(つづく

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