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2009年11月24日 (火)

美蔓貯水池の欺瞞(7)

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着々と進む工事

P1010440  昨日、美蔓貯水池の近くを通ったところ、道路脇の畑に重機が入ってなにやら工事がはじまっていました。ペンケニコロ川からの水を上幌内地区に建設中の貯水池に引いてくる導水管の工事です。先月ここを通ったときにはまだ何もしていませんでしたから、最近になってはじめられたようです。

 調べてみると、受注したのは宮坂建設です。工期は09年9月19日から10年1月29日まで。受注金額は2億7200万円です。なお貯水池本体は岩田地崎建設が受注し、昨年より工事をしています。

 この美蔓地区のかんがい事業については、十勝自然保護協会が北海道開発局帯広開発建設部に対して以前から見直しを申入れ、10月9日には自然保護4団体が農水大臣に中止を求める要望書を出しています。民主党は先ごろ農水省の国営かんがい排水事業についても再検討を行うと発表しましたので、美蔓地区の事業についても見なおしの対象になる可能性があります。すでに発注してしまった工事を止めることはできませんが、中止の可能性のある事業にこうして多額の税金がつぎ込まれていると思うと、やりきれない気持ちになります。

 「ムダな農業用ダムは中止を!」にも書いたように、現行計画では農家一戸あたりの事業費は1億5300万円。しかも受益者負担分までもが税金で賄われます。設備の維持管理費も税金です。芽室町の美生ダムもかんがい用のダムですが、造ったあとに効果の検証などなされていません。巨額の費用をかけて引かれた水が、実際にどの程度かんがいに使われるのかもわかりません。

 一方で、土木業界にとってはおいしい事業です。「造ってしまえばこっちのもの」という感覚なのでしょう。八ッ場ダムでは、業務を受注した業者に大勢の国土交通省のOBが天下っていたそうですから、まさに大型土木事業は癒着の温床。そうした構図は恐らくどこも同じでしょう。地元の市町村とて癒着構造に巻き込まれてしまったら、本当は必要性を感じていなくても、あるいは費用負担などしたくなくても、同意せざるを得ないのでしょう。

 必要性も不確かなかんがい事業が各地で行われていることなど、多くの国民が知らなかったのではないでしょうか。利権で癒着まみれのムダな公共事業の数々が、政権交替によってようやく具体的に明るみになってきました。美蔓地区のかんがい事業も、まさに税金を食い物にした大型公共事業といえそうです(つづく

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