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2009年10月 2日 (金)

認識すべきダムの弊害

 今日の北海道新聞に、見直しの焦点となっているサンルダムと平取ダムについての記事が掲載されていました。北海道で見直しの対象となった10ヶ所のダムのうち、サンルダムと平取ダムは本体着工時期が迫っていることから、入札が延期される可能性が高くなってきました。

 この記事の中で、前原国交相が就任記者会見で「ダムに砂がたまれば、海岸線への砂の供給が減り、海岸浸食に対する護岸整備をやらなくてはならなくなる」と述べたことが記されています。

 私も、ダムに大量の土砂が堆積して大変な状況になっていること、そしてイソコモリグモの生息調査で目の当たりにした北海道の海岸浸食の凄まじさを報告してきました。日本の海岸はダムと漁港建設によって浸食が進み大変なことになっています。ところが海岸浸食の現状については、海水浴場の維持や自然への影響などの視点から新聞などが記事にすることはあっても、その大きな原因となっているダムや漁港建設にまで言及することはほとんどありませんでした。そのような意味で、前原国交相の発言は大きな意味があります。

 海に行くことがない人はあまり気付かないかもしれませんが、海岸浸食対策としてテトラポットやコンクリート護岸に多額の税金がつぎ込まれ、自然の海岸がどんどんなくなっているのです。また、治水を目的としているダムでは、たまった土砂を取り除いて十分な貯水容量を確保しなければなりません。ダムがある限り永遠にこのような対策を続けなければなりません。新たにダムをつくれば堆砂対策に永遠に税金がつぎ込まれることになるのですから、建設に関わる事業費だけを問題にすべきではないのです。

 ダムの中止や見直しに当たっては、地元自治体などから反対や補償を求める声がありますが、彼らにはダムの抱えるマイナス面を見つめようという姿勢がみられません。治水にしても、ダムができてから洪水被害がひどくなったり、水が引きにくくなった場合もあるという現実を無視しているようです。いったいダムにプラスの側面などどれだけあるのでしょうか? ダムによってもたらされる弊害こそ、認識すべきでしょう。

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