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2009年9月17日 (木)

エコキャップを美談にするマスコミの危うさ

 新聞記事の話題ばかりで恐縮ですが、昨日の北海道新聞夕刊のコラム「まど」を読み、新聞がエコキャップ運動を美談にしていることに愕然としました。

 エコキャップ運動とは、ペットボトルのキャップを集め、その売却代金で発展途上国にポリオワクチンを届けるというもの。この記事によると、1年余りで170万個のキャップがあつまり、2千人分のワクチンが買えるのだそうです。なんだか、空き缶のリングプルを集めて車椅子を買うという運動のペットボトル版のようにも思えてきます(「リングプルと車椅子」参照)。新聞記事では高校生がこの運動をしているという内容でしたが、このような運動をしている人たちは誰も疑問を持たないのでしょうか? この記事を書いた記者は疑問を持たなかったのでしょうか?

   この運動を推進しているエコキャップ推進協会のホームページによると、キャップは400個で10円になり、20円で1人の子どもの命が救えるとしています。一人分のワクチンのために、800個ものキャップが必要だというのです。また、キャップを焼却処分すると二酸化炭素を発生するから、集めてリサイクルするのはエコなのだと・・・。

 あり余るペットボトル自体が大きな環境問題になっているのですから、環境問題を考えるならペットボトルを減らすように働きかけるべきですが、キャップを多く集める行為はペットボトル飲料の消費拡大につながります。途上国への貢献が目的ならば、ペットボトル入り飲料を買わずにその分のお金を寄付するような活動をしたほうがはるかに効率的ですし、環境問題にも貢献します。それに、なぜポリオワクチンにこだわるのでしょう? 以下のサイトによるとポリオはもはや根絶されつつあるそうです。いったいワクチンをどこに送っているのやら?

第7回ポリオ根絶計画の進捗状況

 途上国支援なら、ほかにもいろいろなことが考えられるはずです。しかも、大量のキャップを送るための送料は集めた人の負担。集めた人は送料に自腹を切って、送料よりはるかに安いものを送ることになります。さらに、エコキャップ推進協会は、エコキャップの回収ボックスの販売までしているのです。ちょっと考えただけでも、矛盾だらけで胡散臭さが漂ってくる運動であることは一目瞭然なのに、なぜ疑問を持たないのでしょうか?

 新聞などのマスコミがエコと善意の名の下に、疑問も抱かずに手放しでエコキャップ運動を美談とすることが不思議でなりません。新聞記者はエコキャップ運動についてきちんと調べたのか? 記者の見識はどうなってしまったのか? こういうマスコミの状況に、危機感を抱かざるを得ません。

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