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2009年6月 3日 (水)

河床低下と河岸崩壊

 先日、遠別川に行ったときに河床が低下している様子がよくわかる場所がありました。「河畔林は障害物か?」でも触れたように、河床低下による河岸の崩壊と流木の発生のしくみがよくわかるところだったので、紹介します。

P1000160  ここでは少し上流に堰があるため、砂利が堰で止められています。川底の砂利は大雨などによって絶えず流されていくのですが、堰の下流では砂利が供給されなくなり、川底にあった砂利は下に運ばれていきます。このために河床が削られて川底が低くなってしまうのです。すると河岸は段丘化して土がむき出しになります。大雨などで水量が増すたびに、河岸が浸食されて削られていくので、段丘の際に生えているヤナギは根が洗掘されて川に倒れ込み、流木となるのです。

P1000161  中洲を見てください。中州にはヤナギが生えていますが、中洲の縁は段丘化していないのでヤナギの根は洗掘を受けません。このようなヤナギ林は大雨で増水しても簡単には流されないのです。河畔が段丘化しておらず、この中洲のような状態だったなら、増水によって河畔林が流木化することもないでしょう。

 ダムのない自然の河川なら、このような不自然な川岸にはならないはずです。こういう状態になると、増水のたびに河岸から土砂が流れ出るので、大雨ですぐに川が濁るようになるのです。

 河川を管理する開発局は、ダムや堰による河床低下と河岸崩壊の現状をきちんと理解しているのでしょうか? 河床低下の現場を見ているはずですから、知らないとはいえないでしょうね。写真の通り、一目瞭然なのですから。流木が発生する原因を突き詰めるとダムという不都合な真実に突き当たってしまいます。その不都合な真実から目をそらせ、河畔林の間引きで誤魔化そうとするのであれば、責任逃れの愚かな行為でしょう。

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