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2009年5月 6日 (水)

消えた昆布森のイソコモリグモ

 4日から5日にかけては、釧路から厚岸にかけての海岸にイソコモリグモの生息調査に行きました。地図で見る限りこのあたりの海岸には大きな砂浜はないのですが、釧路の東の昆布森というところで1992年にイソコモリグモの記録があるのです。その確認もかねての調査です。

 釧路から東の海岸は崖が切り立っていて砂浜はわずかしかありません。海岸沿いにコンブ漁をしている小さな集落が点々とあり、そのひとつひとつを覗いていくのですが、砂浜があっても幅が狭く、海浜植物群落もほとんどありません。10箇所ほどの浜を見ましたが、結局どこにもイソコモリグモの巣穴を確認することができませんでした。

Konbumorisunahama

 かつて記録のあった昆布森集落の海岸は、今は漁港で占領されています。地図や空中写真を見ると、以前は漁港の西側にある程度の長さの砂浜がありました。しかし、漁港は西側に拡張されたようで、今は漁港の防波堤の西側に猫の額ほどの小さな砂浜(写真)があるだけです。漁港の東側には伏古集落に続く砂浜がありますが、そこはテトラポットが入って浜が撹乱されており、生息できるような環境ではありません。昆布森には以前は生息できる砂浜があった可能性がありますが、今は無理です。漁港の拡張によって絶滅してしまった可能性が高いといえそうです。

 このあたりのように海岸が崖になっているところでは、大きな砂浜はできません。絶えず砂礫が供給されるようなある程度の大きさの川があると河口部に砂浜が形成されるので、そのようなところにはイソコモリが生息していてもおかしくはありません。このあたりでは砂礫が供給されるような河川があるのは昆布森だけです。その貴重な生息地が漁港の拡張によって消えてしまったものと思われます。

 厚岸湾も覗いてみましたが、ここの海岸は驚くべき数のテトラポットによって固められており、その光景にただただ圧倒されました。

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