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2008年11月 3日 (月)

現地裁判報告(3)

説明できない受光伐と支障木

 裁判のもっとも核心的な部分は「受光伐」を理由にした「皆伐」です。売り払い木は376本と支障木18本なのですから、それ以外の樹木は残っていなければなりません。ところが、376本のおよそ2倍もの本数の木が伐られ、皆伐状態になっているのです。

 北海道では、平成14年度から木材生産を目的とした伐採を全面的に中止し、公益的機能を重視することを打ち出しました。そして、森林内の光環境を改善するためとして「受光伐」を取り入れたのです。一部の木を伐採することによって林内に光を当て、後継樹を育成するというのです。 北海道は、天然林で受光伐をした後の更新方法として 1.林床の稚樹の育成 2.掻き起こしによる後継樹の発芽促進 3.植え込み を行なうとしていますが、植え込みというのは優先順序の最後です。そして、最終的には連続的な複層林(針広混交林)へと誘導するというのが基本的な考え方です。

 当該地域には収穫木のほかにも木があったのですから、まずそれらを育てなければなりません。また、後継樹が少ないところでは掻き起こしをすることで発芽を促進しなければなりません。ところが、実際には皆伐してトドマツを植林したのです。

 このような施業は天然林を針葉樹の人工林に変えるものであり、拡大造林といわれています。北海道の方針とはまったく逆のことをやっているのです。

 大径木の少ないところでは、範囲を決めてその中の胸高直径34センチ以下の収穫木をすべて伐る「玉取り」という方法を採用したそうです。ところが、実際には皆伐されているために「玉取り」の場所と、それ以外の場所の区別もつきません。皆伐なのですから、「玉取り」の場所を設定する意味もわかりません。

Setumeifuukei  もうひとつのハイライトだった「支障になっていない支障木」ですが、これも被告は「支障になっている」ことについてまっとうな説明ができませんでした。

 被告の説明に裁判長が首を傾げる場面もありました。

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