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2008年10月 1日 (水)

夕張岳とナキウサギ

Yuubaridake  昨日は夕張岳に登ってきました。写真の奥の山が夕張岳です。

 林道のゲートのことなど何も考えずに出かけたのですが、林道の入口に9月30日で林道のゲートを閉めると書いてあったのにはドッキリしました。最終日にギリギリセーフです。

 実は5月に足を捻挫してしまったために、今年は登山を控えていたのです。で、今年最初で最後の山ということで、ちょっとキツイかなとは思ったのですが夕張岳に登ることにしたのです。とにかく無理は禁物ですから、先日、スポーツ店に行って登山用の杖を買ってきました。ちょっと前までは、杖をついて登山などということは考えてもいなかったのですが、まったく情けないですね。

 平日ですし、ゲートの閉まる最終日ということもあってか、登山者は他には無し。誰にも合わない登山ほど最高のものはありません。雄大な山の景色を独占できるのですから。

 ということで登り始めは良かったのですが、標高1000メートルほどになると積雪がちらりほらりと…。標高1300mメートルほどの望岳台から先は登山道にも雪が積もっていて、雪の夕張岳登山になってしまいました。

 そういえば、大雪山では24日に初冠雪が確認されたのですが、この時に道内の山には一斉に雪が降ったようです。上の方は雪があることも予想はしていたのですが、尾根は風に飛ばされて雪はついていないのでは…とちょっと楽観していました。といっても雪の上に数人の踏み跡があったので、新雪を踏んでいくというわけではなく踏み後をたどっていきました。ズブズブ埋まる新雪状態だったら途中で引き返していたでしょう。

 凍った雪や濡れた岩は滑るので、どうしても慎重にならざるを得ません。特に、濡れた木道が滑るんです。何とか転ばずにすみましたが、ヒヤリとしたことも数回。いやはや、杖に助けられた登山でした。

 さて、夕張岳といえばナキウサギが生息していることで知られています。とりわけ夕張・芦別のエゾナキウサギは「絶滅の恐れのある地域個体群」として環境省のレッドデータブックに掲載されています。大雪山系から日高地方にかけての生息地からは離れていて、孤立した生息地なのです。

 夕張岳の一帯には岩峰が沢山あります。大夕張コースから夕張岳に登ると、前岳、男岩、ガマ岩、釣鐘岩など、岩峰を巻いていくのですが、岩峰から落下した岩が溜まっているところはナキウサギの生息地になります。また、夕張岳の山頂部にも岩が堆積しています。

 ただ、夕張岳の場合、岩のサイズがあまり大きくはありません。大雪山系の典型的な生息地のような大きな岩が堆積した岩塊地が少なく、岩の隙間が明瞭ではないのです。とりわけ新しく崩壊しているところは、岩のサイズが小さくてナキウサギの生息には不適です。

 ただし、すべての岩塊地で岩のサイズが小さいというわけでもなさそうです。岩の上に火山堆積物が積もっているところもあり、場所によっては岩と岩の空隙が火山灰で埋まってしまった可能性もあります。岩の堆積が厚いところでは、内部は比較的良好な生息地になっている可能性があります。たとえば新得町の低山にある生息地も岩の隙間が明瞭ではなく、外見ではあまり好適な生息地に見えないのです。

 岩の隙間を生息地にしているナキウサギにとって、夕張岳は好適な岩塊地はあまり多くないのかも知れませんが、岩塊の堆積状態がどの程度なのか、もっと綿密な調査が必要なようです。この山塊で生息しつづけてきたのですから、恐らくある程度の広さの生息可能地が点々とあるのでしょう。

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