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2008年5月 6日 (火)

コンクリート大国ニッポン

 先日は天塩川の河口など、道北の日本海側の海岸でイソコモリグモの調査をしました。北海道の二大河川は石狩川と天塩川ですが、その両方が日本海側に流れており、河口部には広大な砂浜が形成されているのです。

Sunasaisyu  その海岸で見かけたのがこんな風景です。重機で海岸に近いところにある砂を採取しているのです。こうした光景は海岸沿いにあちこちで見られるようですが、どう見ても自然破壊ですね。

 こうやって採取した砂はコンクリートとして使われるのでしょう。また、セメントは石灰岩の山を壊して採取しています。コンクリートのために、あちこちで自然破壊がおこなわれているのです。しかも塩分を含んでいる海の砂は、コンクリートの質を低下させます。

 本来、山というのは徐々に浸食され、川によって土砂が海に運ばれていくのです。そうやって運ばれた土砂が砂浜をつくってきました。しかし近年は、治水、治山、発電、灌漑、水道水などの目的であちこちにダムが造られるようになり、土砂が堰き止められてしまいました。その結果、海に砂礫が運ばれなくなり海岸の浸食がますます進むようになったのです。砂浜もどんどん痩せていっているところが多いようです。

Tetorapotto  海岸に目を向けると、浸食が激しいところには延々とコンクリート製のテトラポットが置かれています。この場所では3重に並べられていました。こうやって大量のコンクリートが浸食防止に使われています。そして、自然の海岸線が消えてそこに棲む生き物たちは知らないうちに姿を消しているのです。

 大量のコンクリートを使ってダムを造り、そのダムが海岸の浸食を加速させています。その浸食を防ぐために大量のテトラポットを並べる。そのコンクリートを生産するために、山や川、海岸で自然破壊を続けているのです。このような悪循環にはまり込んでいます。

 日本の年間のコンクリートの使用量はアメリカより多いという話を聞いたことがあります。国土面積から考えたら、日本はものすごい量のコンクリートを生産し消費しているのです。公共事業という名の下に・・・。

 いまダムの堆砂が大変な問題になってきています。この国は、自然を破壊してコンクリートを使いつづける悪循環から抜け出す道を考えなければならないときにきています。

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