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2008年3月 6日 (木)

高速道路と医療崩壊

 北海道では高速道路や高規格道路の建設があちこちで進められていますが、新聞などでは「医療機関への通院のために高速道路が必要」とする意見がときどき掲載されていて、そのような記事を目にするたびに「えええっ?」と首を傾げ、さらに怒りがこみあげてきます。

 たとえば、医療機関の縮小が進んでいる根室では、高度医療の受けられる釧路まで既存の国道を利用すると片道2時間以上かかるため、安心して通院できるよう高規格道路が必要だというのです。

 私も僻地に住んでいますので、地方に住む人にとっては病院に行くことすら大変であり切実な問題であるということはよくわかります。でも、「高規格道路や高速道路で遠隔地へ病院通い」という感覚がわかりませんし、それ以前に地元の医療機関を充実させてほしいとつねづね思っています。

 地方の医療機関はどこも縮小されてきています。公立病院は医師不足のうえに赤字を抱えて大変な状態に追い込まれています。経営が大変なのは私立病院も同じです。国の診療報酬の引き下げによって、病院経営が圧迫され国民の医療費の負担が増えました。医師や看護師は過酷な労働環境にさらされています。地方の町は病院の維持のために、大きな負担を強いられています。いつ地元の病院が閉鎖されるかと戦々恐々としている人も多いでしょう。

 医師不足は、大学の医局が地方の病院に医師を派遣しなくなったことが大きく影響していますし、医師数の抑制策も関係しているでしょう。また、医療に関る訴訟が相次いでいるという事情もあります。

 こうした背景があって、とりわけ地方での医療崩壊が進んでいるのです。国はムダな公共事業を削減して医療にお金を注ぎ、医師不足を解消する政策を打ち出すことで地方の町の医療を充実させていかなければならないはずです。

 地方の医療崩壊を加速させて何の手も打たず、高速道路をつくって病院に通えなどというのは、まさに本末転倒というものでしょう。

 北海道では高速道路を走っても、平行して走る国道や道道を走っても時間がほとんど変わらないようなところが沢山あります。、交通量の少ない立派な道路がすでにあるにも関らず、その隣に山を削り、橋をつくり、土盛りをして高速道路を造っているのです。

 巨額を投じて自然を破壊し、まさにムダな道路を造っているとしかいえません。このお金をすぐにでも医療費と医師・看護師の増加策に回せ!といいたくなります。

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