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2008年2月12日 (火)

生物多様性に富むえりもの自然

 2月8日は「えりもの森裁判」の口頭弁論がありました。

 この日、裁判所のいつもの法廷に入って原告席に座った途端、目に飛び込んできたものがあります。それは、原告席と被告席の上部の壁に取り付けられた大型モニターです。原告席や被告席、裁判官などの席にもそれぞれモニターが取り付けられています。

 前回の裁判のときはなかったので最近設置されたようですが、どうやらこれから導入が予定されている裁判員制度に向けて、裁判員に映像を見てもらえる設備を準備しているようなのです。

 裁判員制度についてはいろいろな疑問が出されていますが、裁判所はこんなふうに設備投資をして着々と準備しているんですね。

 で、そのモニターを使って(もしかしたら初めての利用?)、市川弁護士が意見陳述をしました。中身は現場一帯の生物多様性に富んだ自然についてです。

 クマゲラやナキウサギ、絶滅危惧種のコウモリ類、エゾオオサクラソウなどの希少植物について、原告らの現地調査の映像を紹介しました。

 クマゲラはあちこちで食痕を確認していますが、皆伐地の近くで食痕のある木を伐採木としてナンバーテープをつけている例もありました。収穫調査を行うときに、クマゲラの採餌木の調査も行っていないということでしょう。

 また、原告らはナキウサギの貯食や雪の上に残された足跡も確認しています。近くで行った原告らのコウモリ調査では多くの絶滅危惧種を確認しました。

 植物では、皆伐地にエゾオオサクラソウやクリンソウが多数生育していることが確認されています。

 さらに、被告である北海道は、この地域一帯が希少な動植物の生息地であることを知っていたことを説明しました。というのは、この地域は緑資源公団(後の緑資源機構)によって大規模林道(緑資源幹線林道)のための環境調査が行われていたからです。

 その報告書の調査は不十分な内容なのですが、皆伐現場の一帯でシマフクロウやクマタカ、ナキウサギなどの生息が確認されていたことが記されています。それらの報告書は北海道に提出されており、道はこの地域の希少動植物について把握していたといえるのです。

 皆伐によって豊かな森林生態系が破壊され、そこに生息していた希少な動植物に影響を与えたといえます。

 さて、今までは事実を主張してきましたが、次回の口頭弁論では法的な観点からこの伐採の違法性を主張する予定です。

 次回の期日は4月18日(金)10時から、札幌地方裁判所8階3号法廷です。

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