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2007年11月15日 (木)

恐るべき裁判員制度

 裁判員制度については、なんだか胡散臭いと思っていました。国が今、本気で弱者の立場に立つことをやるとは思えません。検察の自白強要によってつくられた冤罪、国策捜査などが明らかになっていていますし、最近の刑事事件では被害者側の声ばかりが大きく報道され、極刑が増えているようです。それに、多くの日本人は、自分で物事を考え判断していくという姿勢に欠け、多数派の意見に流されてしまうのです。こんな状態の中に裁判員制度を持ち込んで、はたして公正な判断ができるのか・・・。

 そんなふうに懐疑的に思っていたところ、「創」の12月号の記事を読んで「うわっ~!」と思ってしました。その記事とは、10月13日に開かれた死刑廃止のシンポジウムの紹介記事です。そこで、安田好弘弁護士がこんなことをいっています。

 「裁判員制度が導入されると、年間3000件ほどの裁判で裁判員が導入されることになるでしょう。そのうち6~7割が死刑の規定のある犯罪です・・・」

 つまり、裁判員の多くは、「国家による殺人」である死刑の判断に関与することになるのです。責任重大です。さらに安田弁護士は次のように言っています。

 「私は、裁判員制度は21世紀の徴兵制だと言っているんです。裁判員制度では、出頭の通知がきたとしますね。赤紙とほとんど一緒ですが、出頭しなければ過料を課されます。次に「前科はありますか」などの質問書が送られてくる。答えに虚偽があれば刑罰になるわけです。裁判所で質問されれば黙秘の権利はなく、真実を答えなければならない。これに反すればやはり刑罰。それから裁判員として評決の際、評決を出さなければまた刑罰。秘密を漏らせば懲役にもなります。非常に厳しい義務、義務というより刑罰で駆り立てられる制度になっています。」

 さすがに、愕然としました。

 ある日突然、出頭通知を受け取っただけで、こんな責任の重いことを、刑罰でがんじがらめにして一方的に課されるのです! これがすんなり通るということは、同じような徴兵制だってそれほど抵抗なく通ってしまう可能性があります。恐るべし~!

 でも、このことをどれだけの人が理解しているのでしょうか? ほとんど理解していない、というより知らされていないのではないでしょうか? そして、こんなことを知ったら、多くの人が裁判員などやりたくないと思うのではないでしょうか?

 あらためて、日本のマスメディアが伝えるべきことを伝えていないと知って、腹がたってきました。

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