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2007年8月25日 (土)

怪しき蜘蛛屋

 学生の頃、大学の構内で双眼鏡を首からぶら下げて野鳥の観察をしていて、警備員に不審者に間違えられたことがあります(そんな顔していないと思うんですけどねえ・・・)。最近はバードウオッチングも知られてきたので、野鳥観察をしている人を見ても、誰も疑うことなどないでしょうね。

 ところが、クモの採集や観察となると話は違います。うっかりすると、怪しい人物に間違えられかねません。

 目立つものを持たずに、採集や観察をしているときは、それほど問題はありません。人が来ても、植物観察をしているかのように振る舞っていればいいのですから。それでもたまにヘマをすることがあります。

 網を張っているクモの場合は、たいてい素手で採集をします。網にとまっているクモを横からサッと手で包み込むようにして捕らえるのです。ある時、アカオニグモを採集したのですが、その現場を親子づれに見られてしまいました。親は気づかなかったのですが、子供が見ていたんですね。その子は、見てはいけないものを見てしまったかのように、あっけにとられて口をポカンとあけ、親に報告しようとするのです。その場所は採集禁止区域ではないのですが、国立公園です。「動植物の採集禁止」などという嘘を書いた看板があります。この時は、面倒なことにならないうちに、早足で退散しました。

 捕虫網などの採集道具を持っているときはさらにやっかいです。クモの採集にも、捕虫網を使うことがあります。草むらを捕虫網で掬うように動かすと、草に止まっていたり、網を張っているクモを採集することができるのです。樹の高い場所にいるクモを捕るときにも捕虫網を使います。

 ところが、網というのはとても目立ちます。いい年のおばさんが網を持っていると、たいてい声をかけてくる人がいるんですね。「蝶を採っているんですか?」などと。うっかり「はい」などと言ってしまい、蝶のことを突っ込まれたら困るので、仕方なく「クモです」というのですが、たいていの人がその瞬間から、いかにも物好きだという好奇心の目で見るのです。そして、時として質問攻めにあいます。最後には「クモを捕っているなんて人に会ったのははじめて!」といわれることも。それはそうでしょう。だって、蜘蛛学会の会員で北海道在住の人などは数人しかいませんから!

 それから、あまり見られたくないのは「ふるい」という採集方法です。私は食器の洗いカゴを利用しているのですが、内側の穴あきのカゴで落ち葉をふるって、落ち葉の間にいる小さなクモを採集するのです。林の中でこれをやっていたら、誰もが何をやっているのか不思議に思うはずです。それで、これはまず人のいないところを選んでやります。

 さてさて、一番怪しいのは、夜の観察・採集かもしれません。クモには夜行性のものが多いのです。それで、懐中電灯を手に、夜にクモを見に行くこともあります。明るいライトに照らされて、クモや網がくっきりと見えるのです。これはなかなか素晴らしい光景なのですが、知らない人が見たら、さぞかし変人あるいは怪しい人だと思うでしょうね。あまり人通りの多いところではやりたくないのですが、やはり見られてしまうんですよね・・・。こっちもどっきりしますが、相手もどっきりするのでしょう。

 まあ、「クモ」というだけで「キャー」という人が多いのですから、仕方ありませんが・・・。

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