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2007年7月19日 (木)

国有林に埋められたダイオキシン

 ダイオキシンといえば、ベトナム戦争で「枯れ葉剤」として使われた毒性の強い薬剤です。それがなぜか全国の国有林に埋められ、さらに場所によっては薬剤が漏れ出しているところもあるというとんでもない状況が明らかになってきました。

 この国有林に埋められたダイオキシン問題は、今年の3月2日号の週刊金曜日で報道されました。それによると林野庁が1968年から70年にかけて全国の国有林で2,4,5-T系除草剤(ダイオキシン)を散布したものの、全林野労組の反対闘争などから71年に散布を中止し、それを全国の国有林に埋設処理したとのことです。埋設場所は全国54箇所で、埋設量は乳剤1,835.5リットル、粒剤24,983キログラムにもなります。

 埋設方法は、林野庁長官の通達によると、1箇所の埋設量は300キログラム以内でセメントと混ぜ合わせてコンクリート塊にするほか、水源や民家の近くからは離し、風水害による崩壊の恐れがあるところは避けるなどとの指示がなされていたといいます。ところが、実際には通達とは異なり、沢や民家の近くに埋められていたところや、缶のまま埋められていたところがあり、土中に漏れ出し危険きわまりない状況のところもあるとのこと。

 埋設量が特に多いのは九州で、201トン以上も埋設された県が3つもあるのですから、背筋が寒くなる思いです。岩手県なども、大量のダイオキシンが埋設されています。

 北海道でも何箇所かに埋設されています。そこで、十勝自然保護協会は北海道森林管理局に対し、除草剤散布の時期や量、埋設の時期や場所・方法、管理状況などについて質問しました。ところが、森林管理局は文書での回答をせず、電話で回答しただけです。それによると通達どおりではなく缶のまま埋めたところもあることがわかってきました。缶が腐食した場合は、土中に漏れ出す可能性があります。

 さて、私が大変不思議に思うのは、こんな危険な薬剤を、なぜ国有林に埋設処理したのかということです。週刊金曜日に掲載された資料(林野庁提出資料)によると、北海道では乳剤20リットルを埋設したところが1箇所、0.5リットルを埋設したところが3箇所。また粒剤は3箇所で、その量は300キログラム、60キログラム、9キログラムとなっています。0.5リットルといえば500ミリリットルですが、その程度の量を、なぜわざわざ国有林に分散して埋めなければならないのでしょうか? 本当にそれだけだったのでしょうか? もっと安全な保管方法があると思うのですが、なぜ、こんな危険でずさんな方法をとったのか、理解に苦しみます。

 いずれにしても、早急に埋設場所を調査し、撤去するなどの処置をとるべきでしょう。おそるべし林野庁のずさん体質に、ぞっとするやら、呆れるやら、腹立たしいやら・・・。

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